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ザックジャパン、南米選手権は“新戦力を探す旅”

[ 2011年2月10日 06:00 ]

南米選手権に国内組で臨むことが分かったザッケローニ監督。写真は、今月7日に行われた「金のベンチ賞」授賞式でリッピ前イタリア代表監督と並んで座るザッケローニ監督

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が今年最大の強化試合と位置づける7月の南米選手権(アルゼンチン)に国内組中心の編成で臨む方針であることが9日、分かった。日本サッカー協会幹部が明かしたもの。1月のアジア杯は欧州組中心のベスト布陣で制したが、9月から始まるW杯ブラジル大会のアジア3次予選に向け、南米選手権では戦力の拡大を図ることになる。

 順風満帆のザックジャパンが国内組中心の編成で南米選手権に臨むことが判明した。協会幹部が招集メンバーについて「アジア杯とは状況が違う。メキシコも若手主体と聞いているし、国内組中心という考えもある」と明言。まだ試していない新戦力を探す旅となる。

 アジア杯はMF香川、DF長友ら欧州組中心のベスト布陣で制した。ザッケローニ監督もベースとなる戦力に自信を深め、軸となるメンバーを固定させる方針だ。だが、招待出場となる南米選手権には日本協会に選手の拘束力がない。「欧州のクラブも難色を示すだろう」と同幹部。強行招集は自重する方針だ。

 欧州組にとって7月は大事なオフ期間。協会幹部は「大事なのは選手がしっかり休めるか。出場試合数や状態、開幕時期を踏まえ、個々に交渉する可能性はある」と話し、欧州組を招集する場合でも出場時間の少ない選手、所属リーグの開幕までに余裕のある選手に限定する方針を固めた。

 裏を返せば、南米選手権はW杯アジア3次予選に向け国内組の新戦力を発掘する重要な大会となる。勝利が義務付けられたアジア杯と異なり、さまざまなテストも可能。U―22日本代表は南米選手権と同時期に強化試合を予定しているため招集できないが、欧州組に比べ国際経験に劣る国内組にとって、南米の強豪とアウェーで戦えることはこの上ない強化となる。

 欧州組も招集できる8月10日の国際Aマッチデーは宿敵・韓国と強化試合を行う計画が浮上。南米選手権で発掘した新戦力と、主力の欧州組の融合の場となりそうだ。南米選手権1次リーグの相手はアルゼンチン、コロンビア、ボリビアと難敵ぞろい。そこで成果が得られれば、W杯予選に向けて鬼に金棒となる。

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2011年2月10日のニュース