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指宿、合流即ゴール!メンバー入りへ“一発回答”

[ 2011年2月9日 06:00 ]

ゲーム形式の練習でゴールを決める指宿

 ロンドン五輪出場を目指すU―22日本代表は9日午後3時45分(日本時間同9時45分)からクウェートのA代表と親善試合を行う。8日は試合会場で約1時間半調整し、紅白戦などで汗を流した。紅白戦では8日から練習に参加したFW指宿洋史(19=スペイン3部CEサバデル)がゴールを決めた。指宿は6月のロンドン五輪アジア2次予選(19、23日)でのメンバー入りを目指して、クウェート戦、そして12日のU―22バーレーン戦でアピールする。

【U―22日本代表メンバー】

 期待の“大物FW”が名刺代わりのゴールを決めた。8日に合流した指宿が紅白戦に出場。1トップに入り、味方のシュートがポストに跳ね返ったこぼれ球を頭で押し込んだ。7日深夜にクウェートに到着。スペインから約10時間のフライトの疲れも見せず「FWなので、もちろん点を取らないと駄目」と話したが言葉通りの結果を出した。

 初招集となったU―22日本代表で、今回の中東遠征が“最初で最後のテスト”となる。日本協会関係者によると、今回の招集は関塚監督の強い希望で実現した。ただ日本協会に拘束力のない中での招集で、CEサバデル側の要求を受け入れ、6月のロンドン五輪アジア2次予選スタートまでは再招集できないという。

 つまり指宿にとっては予選メンバーに生き残るためのアピールの場は今回の遠征中の2試合のみ。6日にリーグ戦にフル出場したため中2日となる9日のクウェート戦出場は微妙。12日のU―22バーレーン戦が唯一のアピールの場になる可能性も高い。それでも「僕は常に“今回が最後”という気持ちでやっている」と強い覚悟を示した。

 スペイン3部のCEサバデルで今季チーム最多のリーグ戦7得点を挙げるなど主力として活躍。4組に分かれる3部の3組で昇格プレーオフ圏内(上位4チーム)の2位につける原動力となっている。その最大の魅力は1メートル94の長身で指宿自身も「この年代ではデカくて似たタイプはいない」と自信の表情。首脳陣が期待する1トップに定着できれば、スピードが武器のエースFW永井との相乗効果も期待できる。

 昨年10月、U―19アジア選手権の準々決勝韓国戦で2得点を挙げたが、チームは2―3で逆転負け。U―20W杯出場を逃した。それだけに「五輪に出たい。チャンスが広がる」とロンドンに懸ける気持ちは強い。遠征の目標に「試合に出てゴールを決める。それだけ」と言い切った大器が、数少ないチャンスで“一発回答”を目指す。

 ◆指宿 洋史(いぶすき・ひろし)1991年(平3)2月27日、千葉県生まれの19歳。幼稚園からサッカーを始め、U―12、U―15、U―18と柏の下部組織でプレー。入団テストに合格して09年1月にスペイン2部ジローナと3年半の契約を交わし、同4月にリーグ戦デビュー。同10月から4部サラゴサB、10年8月から3部CEサバデルに期限付き移籍。U―16、17、19、20日本代表。1メートル94、80キロ。

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2011年2月9日のニュース