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なぜ?小野主将 ゴトビ監督「選手とコーチ陣の架け橋に」

[ 2011年2月8日 10:37 ]

華麗な右足ボレーシュートを放つ清水MF小野

 元日本代表MF小野伸二(31)が、清水の10代目主将に就任した。鹿児島キャンプ2日目の7日の練習前に、アフシン・ゴトビ監督(46)が指名した。小野が主将を務めるのは、浦和時代の00年以来、11年ぶり。副主将は新加入のFW高原直泰(31)、オーストラリア人DFエディ・ボスナー(30)が抜てきされた。

 2月とは思えない強烈な日差しが照りつけた鹿児島ふれあいスポーツランドのピッチ。練習が始まる前、円陣を組んだ全選手、スタッフの前で、小野がゴトビ監督から主将に指名された。指揮官から背中を2度叩かれた10代目主将は「光栄なこと。清水で2年目。正直、主将にふさわしいのかは分からない。でも優勝するために、どうするかは、分かっているつもり」と決意を表明した。

 ゴトビ監督は「国際経験が豊富で、クラブの象徴的な存在」と理由を説明。「決めたのはそれほど時間はかからなかった」とリーダーにふさわしい性格であることを早くから見抜いており「クラブの選手とコーチ陣の架け橋になってほしい」と期待を高めた。

 昨年は試合途中から主将マークを巻くことあったが、年間を通した主将に任命されたのは、浦和時代以来11年ぶり。このときはクラブ史上最年少の20歳だった。同年の浦和はJ2。前年オフに清水など複数クラブのオファーが届きながら、浦和を1年でJ1に復帰させるためチームに残留し、それを実現させた。また97年全日本ユース選手権で準優勝した清水商、99年世界ユース選手権で準優勝したU―20日本代表と“キャプテン・小野”は結果を残している。

 腰痛から復帰したこの日、いつも通りジョギングで先頭を走った小野は「他の選手から認められるように、生活面から模範になりたい」とまずは行動で示した上で、「主将はあくまでもマークを着けるだけ」とし、この日の円陣の中でのあいさつでも「僕1人では何もできない。みんなで協力しながらやっていこう」と謙虚な態度を崩さなかった。背中で引っ張る小野のキャプテンシーが、清水を変えていく。

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2011年2月8日のニュース