×

高校時代は禁止 清水 樋口「活躍したらレアもの手に入れたい」

[ 2011年1月21日 11:00 ]

寮に到着した樋口

 全国高校サッカー選手権で優勝し、得点王も獲得した滝川二(兵庫)のエースで清水入りするFW樋口寛規(18)が、プロ生活をスタートさせた。19日深夜、静岡市内にあるクラブの選手寮へ入寮。20日はメディカルチェックなどを受けた新エース候補は、21日には清水の新体制会見に臨み、新たな挑戦への意欲を語る。

 静寂に包まれた清水の選手寮。暗闇の中から、樋口がスーツケースを転がして現れた。19日夜に兵庫県内にある自宅を1人で出発。新幹線に乗って静岡市内の選手寮に到着したのは、午後10時半過ぎだった。それでも待ち構えていた報道陣約10人がフラッシュを浴びせるなど、黄金ルーキーらしく輝かしい入寮となった。

 選手寮は昨年8月に完成したばかり。「広いし、きれいですね。実家の部屋より広い」と樋口は想像以上に快適な新居にご満悦だったが、そんな環境を与えられるからこそ「新しい生活がいよいよスタートする。気を引き締めていきたい」と自らに言い聞かせるように話した。

 既に送り込んでいた段ボールの中から最初に取り出したのは、高校時代から愛用しているスーパーファミコンだった。03年に生産を終了しているゲーム機だが、友人からもらった“スーファミ”で、ストリートファイター2、プライムゴール2などで遊ぶことが趣味だ。「高校時代は寮の中でゲームは禁止でした。清水で活躍したら、レア(貴重)なソフトを手に入れたい」と最初の目標を明かした。

 10日の全国高校サッカー選手権決勝(対久御山=京都)で2ゴールを挙げ、滝川二の初優勝に大きく貢献。通算8得点で単独得点王という肩書も手にした。滝川二の先輩で尊敬する日本代表FW岡崎の高校時代の実績は超えたが、プロでも岡崎を超えられるか。「早く生活に慣れて、結果をしっかり出したい」。”岡崎2世”から進化し、清水の新エースを襲名が期待される樋口が、その第一歩を踏み出した。

続きを表示

2011年1月21日のニュース