×

永井2発!得点ランク首位浮上で2大会ぶり8強

[ 2010年11月17日 06:00 ]

<日本・インド>前半、先制ゴールを決める永井(左)

 【広州アジア大会】日本がエースの2発で8強入りを決めた。広州アジア大会に出場しているU―21日本代表は16日、決勝トーナメント1回戦でインドと対戦し5―0で大勝した。1トップで先発したFW永井謙佑(21)が2得点の活躍。前半17分に出場3試合連続ゴールとなる先制点を決めると、後半6分には今大会4得点目を記録して得点ランキングトップに浮上。チームを2大会ぶりのベスト8に導いた。日本は19日の準々決勝でタイと対戦する。

【試合結果
アジア大会日程&結果


 一瞬のスピードで相手を置き去りにした。0―0の前半17分、永井がMF山口のスルーパスに反応して最終ラインの裏に飛び出した。「自分の一番いいタイミングでボールをもらえた」。左足の巧みなトラップでGKと1対1になると、右足でゴールに沈め、重苦しい雰囲気を打ち破った。
 3―0の後半6分には、MF東のスルーパスからダメ押し弾。この日の2得点は50メートル5秒8の快足を生かして決めた。「もう1点取りたかったけど…。でも、きょうみたいな結果で得点王になれたら」。出場3試合連続ゴールで今大会通算得点を4に伸ばし、この時点でイランのMFフセイニに並び得点ランクトップタイに躍り出た。
 野性味あふれるプレーが持ち味だが、ゴールを奪うために頭もフル回転させている。現在は福岡大4年生で、来春の卒業までに必要なのは残り10単位。卒業論文では「W杯南アフリカ大会でのゴール傾向」を題材にした。サポートメンバーとして同行したW杯では、どのように得点が生まれていたのか。ビデオなどで研究を重ねた世界基準の動きを、卒論でさらに細かく分析して自らのプレーに還元した。
 発奮材料もあった。前日に行われた決勝トーナメント1回戦の中国―韓国戦を選手全員で集まってテレビ観戦。そこで目の当たりにしたのが韓国の圧倒的な強さだった。A代表でも活躍するFW朴主水らの得点で韓国が3―0と快勝。自分たちが戦ってきた相手とのレベルの違いを痛感して、刺激を受けていた。
 右足首付近を削られて後半12分に途中交代したが「大丈夫っす」とすぐに次戦を見据えた。エースの活躍にけん引されたチームは5―0で大勝。関塚監督は「1試合ごとに連係が取れてきている」と若い選手たちを評価した。日本にとって2大会ぶりの8強進出。初優勝を目指す中で進化を見せるヤングジャパンの中心に、最前線で走り続ける永井がいる。

続きを表示

2010年11月17日のニュース