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柏木 代表で“調子乗り世代”再結成だ!

[ 2010年10月30日 06:00 ]

山形戦に向けた前日練習でボレーシュートを狙う浦和MF柏木

 浦和のMF柏木陽介(22)がザックジャパンで“調子乗り世代”の再結成を狙う。30日の山形戦(埼玉)は日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が視察予定。U-20日本代表でチームメートだった広島DF槙野智章(23)、シャルケDF内田篤人(22)、ドルトムントMF香川真司(21)とA代表で再び一緒にプレーするために、2日の大宮戦(埼玉)以来の“御前弾”でアピールする。

 強気な言葉に日本代表復帰への自信が表れていた。29日のミニゲームで、主力組の柏木は絶妙な左足ループパスでアシストするなど好調ぶりを披露。ザッケローニ監督が視察する山形戦に向けて「チームが勝つためにプレーする」としながらも「ずっと良いプレーをしていれば(代表にも)選ばれる。(来年1月の)アジア杯だけじゃなく、常に呼ばれる選手でありたい」と強い意気込みを示した。
 モチベーションとなっているのは、かつての戦友たちの活躍だ。07年のU-20W杯カナダ大会で、日本代表は1次リーグを無敗で突破して16強入りした活躍と、派手なゴール後のパフォーマンスから「調子乗り世代」と呼ばれて旋風を巻き起こした。その中心は背番号10を着けて“王子”と呼ばれた柏木だったが、ザックジャパン入りに関しては当時チームメートだった槙野、内田、香川に先を越された。それだけに「同じ世代の真司(香川)、槙野、ウッチー(内田)が入っているのは刺激になっている。“早く(A代表に)来いよ”と言われている」とライバル心を燃やしている。ただ、その一方で「一緒にプレーすればお互いを生かせるイメージがある」とフル代表で“調子乗りカルテット”の再結成をも見据えた。
 さらに、昨季まで共に広島でプレーした槙野にはパフォーマンスの面でもお株を奪われている。「一番最初にやりだしたのはオレですからね。槙野の方が注目されているのは寂しいし悔しい…」とこちらでも対抗心をのぞかせる。ザッケローニ監督が視察した2日の大宮戦では、ゴール後にカメラを借りて撮影するパフォーマンスを見せたが「1人でやるより、みんなでやりたい」と今度は広島ばりの集団芸の構想も練っている。御前試合は23日の磐田戦(エコパ)に続いて3回目。大宮戦以来のゴールと派手なパフォーマンスで、代表指揮官の目を自らにくぎ付けにしてみせる。

 ▽07年U-20W杯カナダ大会VTR 1次リーグで3-1スコットランド、1-0コスタリカと連勝。控え組中心でナイジェリアに0-0と引き分けて無敗で1位突破。決勝トーナメント1回戦はチェコを相手に2点をリードしながら追いつかれ、PK戦で3-4で敗れた。ゴール後に「ビリーズブートキャンプ」「ドラゴンボールのかめはめ波」など派手なパフォーマンスを披露して「調子乗り世代」「悪ガキ世代」と呼ばれた。柏木、内田、槙野はレギュラーで、香川は主にスーパーサブだった。

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2010年10月30日のニュース