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大型補強?甘い夢は禁物 売却間近のブラックバーン

[ 2010年10月30日 12:09 ]

売却される見通しのブラックバーンのペダーソン(左)が、すでに売却が決まったリバプールのロドリゲスと競り合う

 サッカーのイングランド・プレミアリーグのブラックバーンがインドの企業グループ、ベンキーズに売却される見通しだ。近日中に引き渡しが完了するという。だがAP通信は、チーム躍進を期待するサポーターの甘い夢は、裏切られることになるだろうと伝えた。

 チームは近年、大きな補強とは無縁だ。2001年以降最も高額な「買い物」はマンチェスター・ユナイテッドから800万ポンド(約10億円)で獲得した元イングランド代表FWのA・コール。その後も500万ポンド(約6億4000万円)以上の選手獲得は2度しかない。
 だが、ベンキーズは27日、移籍市場が活発化する冬に向けた選手獲得予算を、わずか500万ポンドと発表した。オイルマネーを背景に代表クラスを続々と獲得するマンチェスター・シティーやチェルシーなどとの選手争奪戦に、十分な資金とはいえそうにない。
 ベンキーズのチェアパーソンのデサイ氏は「リーグ戦でトップ5に入ろうとは思っていない。10~12位くらいで十分」と話す。クラブ買収の目的は、シンプルに会社の宣伝。インドの地元紙によると、すでに同国をはじめ、多くの企業からユニホームやスタジアムのスポンサーについて問い合わせが来ているという。
 「有名サッカークラブ所有は企業のブランド化を後押しする」とあくまで現実的な同氏。さきに決着したリバプールの売却騒動では、大盤振る舞いを約束したシンガポールの富豪も登場したが、結局は撤退。やはり甘い話はそうそうないようだ。(共同)

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2010年10月30日のニュース