チェルシーに新星!日系3世カクタが存在感

[ 2010年9月30日 06:00 ]

<チェルシー・マルセイユ>先制ゴールを決めた直後、テリー(右)がカクタに駆け寄る

 欧州CL1次リーグ第2節は8試合が28日に行われ、F組のチェルシーはマルセイユを2―0で破って勝ち点を6に伸ばした。日系3世のU―19フランス代表FWガエル・カクタ(19)が今季CL初先発で先制アシストを記録し、連勝発進に貢献した。H組のアーセナルは敵地でのパルチザン戦開始前に停電騒動があった中で3―1と快勝。G組のRマドリードはオセールを下して連勝とした。

【F組


 先制ゴールのテリーが真っ先に駆け寄った相手がカクタだった。喜ぶ主将から肩を組まれて背番号44も歓喜の表情。19歳の左足がチェルシー連勝へ試合の流れをつくった。
 国内リーグで6戦5発のドログバが出場停止、5戦4発のカルーが負傷離脱で今季CL初先発が転がり込んだ。昨季1次リーグ最終戦アポエル・ニコシア戦で先発としてCLデビューも、既に突破が決まっていた消化試合。今回は重みが違う。しかし、3トップの右に入ると前半7分に右CKをニアサイドに走り込んだテリーに鋭く合わせて先制アシスト。同15分にも絶妙のスルーパスをアネルカに通すなど輝きを放ち、アンチェロッティ監督は「若い選手は能力を誇示したがるものだが、彼はチームのためにプレーできる」と称えた。
 日本人の祖父を持ちながら外見や身体能力はアフリカ系そのもの。今夏U―19欧州選手権でフランスを優勝に導いてMVPに輝いた。一部で「フランスのメッシ」とも呼ばれる逸材。そんな男にも困難な時期があった。
 07年に15歳でフランスのランスからチェルシー入り。しかし、手続きに不正があったとして09年9月にFIFAがチェルシーに選手補強を禁じるなど厳しい処分が科された。スポーツ仲裁裁判所による今年2月の処分取り消しまで逆風にさらされたが、それでも「落ち着いていたよ。罪の意識を感じることもなかったね」とカクタ。この時期に力を蓄えて今季からトップチームに定着し、この日の結果につなげた。
 主力の高齢化や予算の削減など不安を抱え、直前の公式戦ではよもやの連敗。MFランパードら故障者も続出して苦戦が予想された中、チェルシーに新星が飛び出した。

 ◆ガエル・カクタ 1991年6月21日、フランス・リール生まれの19歳。ランス下部組織から07年チェルシー入り。昨年11月21日のプレミアリーグ・ウルバーハンプトン戦でトップデビューした。地元開催だった今夏のU―19欧州選手権で5試合2得点2アシストでフランスを優勝に導いてMVP。1メートル73、65キロ。

 ☆カクタの移籍騒動VTR 07年に下部組織からカクタを不当に引き抜かれたと主張するランスがチェルシーをFIFAに提訴。09年9月にチェルシーに2度の移籍期間での補強禁止、カクタにも出場停止4カ月の処分などが下された。チェルシーはスポーツ仲裁裁判所に提訴。10年2月にチェルシーが育成費用を負担することなどで和解成立。処分解除となった。

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