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フォルラン存在感見せた!ウルグアイ意地の2発

[ 2010年7月12日 06:00 ]

<ドイツ・ウルグアイ>技ありボレーシュートをするフォルラン

 【W杯3位決定戦・ウルグアイ2-3ドイツ】ウルグアイの再逆転の望みを込めた中央右寄り18メートルからのFKは、無情にもクロスバーに当たってピッチ外へと跳ねた。直後に試合終了を告げる主審の笛が鳴り、キッカーのフォルランは頭を抱えた。

 「ほんのちょっとで外してしまった。決められなくて残念」。あと数センチずれてゴールに吸い込まれていれば延長突入だったが、かなわなかった。ウルグアイが3位決定戦に登場するのは54、70年に続く3度目で、またしても4位に終わった。

 敗れはしたが、スペインリーグで2度の得点王(05、09年)に輝いた金髪の点取り屋は、存在感を存分に見せつけた。前半28分に相手DFを引きつける動きでMFカバーニの同点ゴールを演出。1―1の後半6分にはMFアレバロの右クロスを右ボレーで叩きつけ、ワンバウンドでゴール右隅に突き刺した。得点王争いでトップに並んだ一撃は、代表通算単独2位となる29ゴール目となった。準決勝のオランダ戦に右太腿痛を押して出場するなど、闘志を前面に押しだして7試合を戦い抜いたエースは「ちょっと疲れた。今はゆっくり休みたい」と笑った。

 タバレス監督は1点及ばずに敗れたことについて「われわれはミスが多かった」と悔やんだものの、南米予選5位からのW杯4位という結果には「世界のどんなチームとでも戦えることを証明できた。ウルグアイが今大会のサプライズの一つ」と手応えを口にした。

 全員が献身的に動き回り、最後までゴールを狙う姿勢はファンを魅了。指揮官は9日に見ず知らずの女性から「私たちの国のイメージを変えてくれてありがとう」というメールをもらったことを打ち明け「これがスポーツの美しさで、われわれは重大な仕事を成し遂げた」と胸を張った。優勝2回を誇る古豪が、復活への一歩を踏み出した。

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2010年7月12日のニュース