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号泣するオレンジシャツの12万人「一生に一度あるかどうかの興奮」

[ 2010年7月12日 10:24 ]

決勝戦の結果を受けてがっくりするオランダサポーター

 W杯南アフリカ大会で11日、延長戦の末に初優勝を逃したオランダ。三度目の正直を果たせず、延長戦後半でスペインに得点を許した敗北に、アムステルダムの広場で勝利を信じて応援していた市民らは泣きじゃくった。

 運河に囲まれたミュージアム広場には、チームカラーのオレンジ色のシャツを着た約12万人のサポーターが集結した。
 「一生に一度あるかどうか。これほど興奮したことはない」(市民)。スペインの支配を受けた歴史があるだけに、スペインとの「大決戦」(オランダのメディア)はスポーツを超えた国家的な一大イベントとなった。
 拮抗状態を破ったスペインのイニエスタ選手のシュートが決まると、試合運びに一喜一憂しながら巨大スクリーンで観戦していたサポーターの悲鳴が広場を覆い、天を仰ぐ人の姿も。
 敗北が決まると大学生のヘンリー・ドールンさん(22)は「悔しい。PK戦になっていれば」とうつむいた。爆竹を鳴らしたり、大声でわめきたてたりするサポーターもおり、広場には不穏な空気も漂った。
 1次リーグの日本戦で見せた強烈なシュートが武器のスナイダー、ロッベンらスター選手の調子がいまひとつで「スペインが優勢に試合を進めていた」(オランダ国営テレビ)のも事実。カフェで観戦した市民からは「良くやった」とのねぎらいの声も聞かれた。(共同)

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2010年7月12日のニュース