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ギャン“最後の1プレー”で痛恨のバー直撃

[ 2010年7月4日 06:00 ]

<ウルグアイ・ガーナ>試合終了間際、相手の反則で得たPKを外し顔を覆うガーナのギャン(右)

 【W杯準々決勝 ガーナ1―1(PK2―4)ウルグアイ】PK戦の末、ガーナのベスト4の夢が消えるとFWギャンは泣き崩れた。チームメートに抱えられ、やっと起きあがった背番号3。だが、その瞳からは涙がいつまでもあふれ続けた。

 「これがサッカーだ…」。ギャンは悲しい結末をこう表現した。延長後半ロスタイム。波状攻撃が功を奏し、ついに相手のハンドの反則でPKを得た。最後の1プレー。今大会、PKで2得点しているギャンの一撃は、無情にもバーを叩いた。直後のPK戦では「勇気を振り絞って蹴った」と1番手のキッカーを務めて成功させたが、チームの悪い流れは変わらない。結局、2人が失敗し、敗退した。
 アフリカ大陸初のW杯で、アフリカ6チームのうち1次リーグを突破したのはガーナだけ。南アフリカのマンデラ元大統領は試合前に「全大陸を挙げて勝利を願っている」とのメッセージをチームに送り、各自治体も市民にガーナ・カラーを身に着けるよう呼びかけた。ガーナは大陸中の期待を一身に受けていたが、アフリカ勢初の4強はならなかった。
 それでも120分間の激闘は堂々の内容。ライェバッチ監督(56)は「チームを誇りに思う」とねぎらった。24歳のギャンも最後は「自分に実力があることは分かっている。次のチャンスを待つだけ」と力強い口調で4年後のリベンジを誓った。

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2010年7月4日のニュース