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柴崎涙なき準V「この経験を糧に」

[ 2010年1月12日 06:00 ]

<山梨学院大付・青森山田>前半、山梨学院大付・宮本(左から2人目)のハードマークを受ける青森山田・柴崎(左)

 【全国高校サッカー 青森山田0―1山梨学院大付】青森県勢初の優勝まであと一歩届かなかった青森山田だが、U―17日本代表のMF柴崎岳(2年)の目に涙はなかった。「残念な結果。できれば優勝したかった。いつもの青森山田のサッカーを披露できなかったのが、一番悔しい」。鹿島、名古屋など複数のJリーグのクラブが獲得を狙う今大会最高の司令塔は、淡々と話した。

 「大舞台で自分のパフォーマンスを100%出すのは難しい。緊張があったのかもしれない」。大観衆に埋め尽くされた国立の雰囲気にのまれた。柴崎は中盤で孤立し、特に前半の立ち上がりはパスがつながらなかった。「いつもよりボールが自分のところに来なかったし、僕もミスが多かった」。絶妙なワンタッチパスで何度かチャンスをつくった柴崎だったが、自分を責めた。後半35分すぎからは柴崎もFWに入って3トップで攻めたが、1点は遠かった。

 雪国のハンデを乗り越え、着実に力をつけてきた。限られた練習環境、時間の中で工夫を凝らした。「雪は砂よりも負荷が高い。足腰を鍛えられるし、雪とうまく付き合いながらやってきた」と黒田監督。15度目の出場でやっとたどり着いた決勝の舞台。敗れはしたが、大きな前進だ。

 「この経験を糧にしたい。レギュラーに2年が5人いるので、この5人を中心にしてまた戻ってきたい」と柴崎。来年度こそ全国制覇を成し遂げて、プロの世界へと飛び込んでいく。

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2010年1月12日のニュース