実った意識改革…明大“人間力”で51年ぶりV

[ 2010年1月7日 06:00 ]

<明大・福岡大>スタンドの「カンピオーネ」の掛け声に歌い踊る明大イレブン

 第58回全日本大学サッカー選手権は6日、国立競技場で決勝を行い、明大が福岡大に2―1で競り勝ち、第7回大会(58年度)以来51大会ぶり2度目の優勝を果たした。04年に就任した神川明彦監督(43)が生活態度の改善など選手の意識改革に着手。06年に人工芝グラウンドが完成するなど大学側のバックアップもあって大学日本一に輝き、競走部、ラグビー部に続いて古豪復活を印象づけた。

 国立のピッチで紫紺のユニホームが体をぶつけ合い、雄叫びを上げた。51年ぶりの頂点。ガッツポーズを繰り返した神川監督は「明治が復活したと言われても、良い時代を知らないのでピンときません。部員63人、全員で勝ち取った優勝です」と声を震わせた。前半43分にFW山本がDF吉田のパスで裏に抜け出し、左足で先制。1―1の後半14分にはFW久保が左足で決勝弾を決めた。

 日本一の座から遠ざかっていた間、チームは関東リーグでも1部と2部を行ったり来たりと低迷が続いた。93年にはサッカー部の寮が火事で全焼し、練習がままならない時期もあった。どん底のチームを救ったのが大学の職員を務め、04年にコーチから昇格した神川監督だ。午前6時からの早朝練習を導入するなど、不摂生が当たり前だった選手を生活面から意識改革。推薦で選手を入部させる場合は、技術以上に人間性を重視した。J2東京Vからコーチを派遣してもらい、練習の質も向上させた。

 大学側のサポートも強力だった。06年3月に人工芝ピッチが完成し、スポーツ推薦で獲得できる選手も最近4年間で1人から13人に増加。ハードとソフトの両面が充実し、07年に関東リーグ43年ぶりの優勝を果たすと、今季天皇杯の山形戦では大学勢として初めてJ1クラブを撃破するなど躍進。箱根駅伝で往路を沸かせた競走部、大学選手権4強のラグビー部に続き復活をアピールした。

 この日の先発で4年生は2人だけ。MF山田、小林ら3年生にはJリーグの注目選手も多いだけに、神川監督は「来年は3冠を狙います」と総理大臣杯、関東リーグ、全日本選手権の3冠を目標に掲げた。3月にはバルセロナ遠征を予定しており、来季への準備も着々と進んでいる。半世紀ぶりの優勝は、常勝軍団誕生への序章にすぎない。

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