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高地→海岸→高地 日本、標高差も敵だった

[ 2009年12月6日 06:00 ]

1次リーグ組み合わせ抽選会後、報道陣の質問に応える日本代表の岡田武史監督

 W杯南アフリカ大会(10年6月11日開幕)の組み合わせ抽選会が4日、南アフリカのケープタウンで行われ、日本はオランダ、デンマーク、カメルーンと同じE組に入った。日本代表の岡田武史監督(53)は目標のベスト4入りへの決意をあらためて示すなど強気な姿勢を崩さなかったが、欧州とアフリカの強豪がそろう厳しい組み合わせとなった。

【W杯1次リーグ組み合わせ
W杯1次リーグE組日程


 覚悟はしていた。オランダ、デンマーク、カメルーンとの対戦が決定しても、岡田監督が動じることはなかった。

 「(E組は3試合とも)簡単なゲームはないけど、どうしようもない相手じゃない。まあまあ悪くない(突破は)不可能じゃないグループだと思う」

 世界トップクラスの攻撃力を持つオランダには9月5日の親善試合で0―3で敗れた。だが、岡田監督は「完敗?僕らはそうは思っていない。昨日(3日)オランダの(ファンマルバイク)監督と話したけど、意外と(オランダは日本を)嫌がっているのかなと感じた」と強気だった。デンマークのオルセン監督、カメルーンのルグエン監督も「3カ国が2位を争う」とE組ではオランダが優位であることを認めている。しかし、岡田監督は「そうは思わない。確かに客観的に見たら力はオランダが一番だと思うけど、決めつけたら面白くない」と番狂わせに自信を見せた。

 欧州予選でポルトガルと同組ながら1位で突破したデンマークは「力を前面に出して、しっかりポジションをキープした組織的なサッカーで、ベントナー(アーセナル)を中心に早めに(前線に)当てて攻めてくる」という印象。アフリカの雄カメルーンについては「見てないから知らない。聞いた話だと今アフリカはガーナが一番と聞いているので、この前(9月9日に4―3で勝った)のガーナを想定すればいい」と平然としていた。

 それでも厳しい組み合わせには違いない。環境も難敵になりそう。抽選の結果、標高差の影響を大きく受ける試合順となった。カメルーン戦は標高1400メートルの高地ブルームフォンテーン、オランダ戦は海沿いのダーバン、デンマーク戦は再び標高1500メートルのルステンブルク。試合間の練習は南部の海沿いにあるベースキャンプ地ジョージで行うため試合ごとに標高が激変する。岡田監督は「生活を(標高の)高いところでやって順化すればいい」と言うが、選手の負担は大きくなる。そうしたハードルを乗り越えなければ目標のベスト4は見えてこない。

 「今回のW杯は波乱が起こる気がするから何とかそこに参加したい。ベスト4の目標を変えるつもりはない」。岡田監督は南アフリカで“サプライズ”を起こす決意をあらためて表明したが、その道のりは険しい。

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2009年12月6日のニュース