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ミラン一筋の名手 40歳マルディーニが引退へ

[ 2009年5月28日 10:59 ]

 サッカーの元イタリア代表で、1部リーグ(セリエA)の強豪ACミランで長年主将を務めたDFパオロ・マルディーニ(40)が今季限りで引退する。16歳でプロデビューして以来、ミラン一筋で活躍し続けてきた名手がついにピッチを去る。

 24日、本拠地最後の公式戦でローマに2―3で敗れた。敵地で1試合を残すが、マルディーニは「勝利で飾れず残念」と話し、背番号「3」への別れを惜しむ大観衆にピッチを一周して応えた。ローマの選手たちも「ありがとう、偉大な主将パオロ」と書かれたTシャツを着て敬意を表した。ミラノのスタジアム、サン・シーロが迎えた歴史的な瞬間だった。
 この日がリーグ、欧州カップ戦などを含め、マルディーニがミランで出場した901試合目の公式戦。驚異的な数字だ。セリエA優勝、欧州チャンピンオンズリーグなど多数のタイトルを獲得。イタリア代表として126試合に出場、ワールドカップ延べ2217分出場も最多記録だ。
 1978年秋、10歳でミランに加入。ユース時代に指導したカペロ監督は「なぜプレーさせているのか?」と他チームから聞かれ「2、3年すれば分かるよ」と答えたという。そのカペロ氏すら、マルディーニが40歳まで現役を続けられるとは予想しなかったはずだ。
 主将、DFとしての抜群の能力はもとより、早くから「スポーツ選手のかがみ」とされてきた高いプロ意識、フェアプレー精神。公の場や大げさな発言を嫌う、控えめで物静かな性格。サッカー界からまた一人、貴重な存在が消えた。(共同)

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2009年5月28日のニュース