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浦和の17歳新星・原口 岡田監督の前で決めた

[ 2009年2月16日 06:00 ]

前半終了間際、栃木SCDFを振り切りゴールを決める浦和・原口元気

 浦和のFW原口元気(17)が15日に行われたJ2栃木との練習試合で鮮やかなゴールを決めた。前半44分にDF3人をかわして、右足で豪快にネットを揺らした。今季の練習試合で6試合4得点は、チーム単独トップ。視察した日本代表の岡田武史監督(52)に強烈なインパクトを与え、今後の成長次第では、10年W杯南アフリカ大会の秘密兵器に浮上しそうな勢いだ。

 17歳FW原口が新人離れした動きでJ2栃木の守備陣を切り裂いた。1―0の前半44分、右サイドでパスを受けてドリブルを開始。トラップで1人目のDFをかわして勢いに乗ると、一気に2人目、3人目と置き去りにした。「スピードに乗ったので行けると思った。前を向いて仕掛ければ抜ける自信はある」。ペナルティーエリア内に進入して角度のない位置から右足を振ると、ボールは左隅に突き刺さった。
 今季の練習試合6試合で4得点目は、チーム単独トップ。実際にピッチに立った時間は267分で、90分換算すると1試合1得点以上という驚異的なペースだ。今季初のJクラブとの対戦となったが「相手は速くて強かったけど、全然やれないことはない」と手応えを口にした。
 浦和の新星のプレーに、日本代表の岡田監督も熱視線を送った。この日はクラブハウスを訪れ、フィンケ監督と会談。その直後に行われた練習試合を、帰国中のグルノーブルの祖母井会長らとともに視察した。視察後の岡田監督は「シーズン前のデリケートな時期なので余計なことは言いたくない」と多くを語らなかったが、鮮やかな3人抜きが脳裏に焼き付いたことは間違いない。
 指揮官がW杯アジア最終予選を戦う日本代表に即、原口を選出する可能性は極めて低い。だが、98年W杯フランス大会前に当時17歳だった市川を招集するなど若手発掘に積極的なだけに、原口が今後の成長次第で10年W杯南アフリカ大会のピッチに立つ可能性は十分にある。「代表?まだそんなレベルじゃない。でもレッズで結果を出せれば…」。浦和の新星は慢性的な決定力不足を抱える日本の救世主になる可能性を秘めている。

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2009年2月16日のニュース