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逮捕の浦和サポ、標的は川崎F選手だった

[ 2008年7月23日 06:00 ]

21日の川崎F戦で逆転負けし、サポーターにあいさつする浦和イレブン

 J1の浦和―川崎F戦で浦和が負けたことに腹を立て、ペットボトルを川崎Fのサポーターにぶつけたとして、埼玉県警浦和東署は22日、浦和サポーターで埼玉県朝霞市の無職北島誠容疑者(21)を暴行容疑で逮捕した。浦和は5月のG大阪戦後に双方のサポーターが衝突して1人がケガをし、安全対策を強化したばかりだった。

 調べでは、北島容疑者は21日に埼玉スタジアム(さいたま市)で行われた試合終了後の午後7時50分ごろ、水の入った500ミリリットルペットボトル4本をスタンド2階から1階川崎F応援席に投げ付け、男性会社員(37)と女性派遣社員(33)の腕などにぶつけた疑い。2人にケガはなかった。

 浦和東署によると、北島容疑者は浦和が後半で立て続けに点を入れられ敗戦が濃厚になると、ごみ箱から捨ててあったペットボトルを拾い、トイレでそれぞれに半分ほど水を入れて準備。試合後に投げていたところ、周囲の観客に取り押さえられ、浦和関係者を通じて同署に引き渡された。1人で観戦に訪れていたという。

 調べに対し「レッズが負けてイライラしていた。川崎の選手に向けて投げるつもりだった」などと供述。浦和はこの日の試合に1ー3で敗れ、首位から陥落した。

 浦和は、同容疑者を無期限入場禁止処分とし、近く報告書をJリーグに提出する。

 同スタジアムでは5月に、浦和とG大阪のサポーターが衝突して男性が右足骨折をし、警察庁がJリーグに対して再発防止を要請したばかり。浦和は2000万円の制裁金を科せられ、その反省から特別セキュリティーチームを設置し、緩衝地帯を2倍の2000席に増やすなど対応していた。浦和の広報担当者は「安全快適なスタジアムづくりを進めている中で残念。さらにきめ細かく対応しないといけない課題ができた」と話している。

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2008年7月23日のニュース