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川淵C後任は“国際派”小倉氏最有力

[ 2008年7月2日 06:00 ]

川淵キャプテンの後任として日本サッカー協会会長就任が有力となった小倉純二副会長

 2年に1度行われる日本サッカー協会の役員改選に伴い、川淵三郎キャプテン(71)に代わる次期会長に小倉純二副会長(69)が就任することが最有力となった。次期役員候補推薦委員会(川淵三郎委員長)が1日までに、同副会長を次期会長候補としてリストアップ。7日の常務理事会、10日の理事会で承認を得られれば、12日の評議員会の信任投票を経て、小倉新会長が誕生する。

 02年に会長に就任した川淵三郎キャプテンが3期6年で役職定年を迎えることに伴い、注目されていた新会長選び。次期役員候補推薦委員会から就任要請を受けたのは、川淵キャプテンと同じ古河電工出身の小倉副会長だった。

 新会長候補は最有力と見られていた大仁副会長に加え釜本副会長、社長時代に浦和をトップクラブに押し上げたJリーグの犬飼専務理事らの名前も挙がっていた。6月25日の第1回次期役員候補推薦委員会は候補者選びで紛糾したが、最終的には海外との太いパイプを持つ小倉副会長が推された。一時は固辞していた小倉副会長も同推薦委員会からの説得を受けて、最終的に受諾。8月には北京五輪が行われ、9月からはW杯アジア最終予選が始まるが、川淵キャプテンは「オレはそこには行かない。新しい会長に行くように言ってある」と“協会の顔”としての仕事を既に託している。

 選手出身でない小倉副会長は古河電工入社後に運営面からチームのサポートを開始。事務処理能力に優れ、海外支社勤務時代には欧州のクラブチームの招へいにも尽力した。その後、日本協会に移り、93年のJリーグ発足に際しては、川淵チェアマン(当時)の懐刀として奔走。アジアサッカー連盟では理事、日本協会では98年に専務理事から副会長に昇格し、02年W杯日韓大会の成功に貢献。02年にはFIFAの理事となり、川淵キャプテンからは絶大な信頼を得ていた。

 会長、副会長は70歳以上を超えて再選されないため、小倉会長の任期は2年。将来の会長候補となるJリーグの犬飼専務理事は、5月のFIFA総会に川淵キャプテン、小倉副会長とともに出席するなど協会内での評価も高く、大仁氏、釜本氏とともに副会長に就任する見通しだ。長らく日本サッカー界を支えてきた川淵キャプテンからのバトンを受け、いよいよ小倉新体制がスタートする。

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2008年7月2日のニュース