×

ブラジル“最後のタイトル”にペレ氏感激「完璧な五輪の終わり方」

[ 2016年8月22日 05:50 ]

<ブラジル・ドイツ>PK戦でドイツ(手前)を破って優勝し大喜びのブラジルイレブン

リオデジャネイロ五輪サッカー男子決勝 ブラジル1―1(PK5―4)ドイツ

(8月20日 マラカナン競技場)
 サッカー王国の偉大なOBたちも悲願の五輪金メダルに歓喜した。W杯を3度制して“王様”と呼ばれるペレ氏(75)は自身のツイッターで「マラカナンにはたくさんの思い出があるが、今日新たな記憶が刻まれた。なんと完璧な五輪の終わり方だろう」と喜びをつぶやいた。

 W杯最多の優勝5回をはじめ、U―20W杯を5回、U―17W杯を3回制してきたブラジルにとって、五輪は唯一手にしていない“世界タイトル”だった。80年モスクワ五輪まではプロ選手の出場は禁じられており、ペレ氏は「自分は16歳でプロになった。ブラジルに金メダルがないのは、私が五輪に出られなかったから」とかつて冗談交じりに語っていた。84年ロサンゼルスからプロが解禁された後は、96年アトランタでFWベベット、DFロベルト・カルロス、00年シドニーと08年北京でFWロナウジーニョ、12年ロンドンでFWネイマール、FWフッキら名手が出場していたが、頂点には届かなかった。

 A代表も、02年W杯日韓大会を最後に優勝から遠ざかるなど、近年は低迷。その批判の矛先が向けられていたのは若くしてエースで主将となったネイマールだった。今大会でも、1次リーグで格下イラクを相手に0―0の引き分けに終わった後に、日本代表監督を務めた元ブラジル代表MFのジーコ氏(63)は「ブラジルの金メダル獲得を信じているが、ネイマールは主将にふさわしくない。文句ばかり言っていた。サッカーに集中すべき」と苦言を呈した。

 そんな批判や重圧を吹き飛ばす金メダル。02年日韓大会優勝メンバーのリバウド氏(44)はインスタグラムで「代表の誇りはよみがえると信じていた。ネイマールは世界でベストプレーヤーの一人で、もうすぐ世界最高の選手になる」。10番の後継者に王国の完全復活を託した。

続きを表示

2016年8月22日のニュース