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15歳・美誠、単・複2勝「先輩2人を手ぶらで帰すわけにはいかない」

[ 2016年8月14日 05:30 ]

卓球女子団体で1回戦突破に貢献した伊藤美誠(AP)

リオデジャネイロ五輪・卓球女子団体

(8月12日 リオ中央体育館)
 女子団体1回戦で、12年ロンドン大会銀メダルの日本代表はポーランドに3―0で勝った。15歳の伊藤美誠(スターツ)は五輪初登場。シングルス&ダブルスの2勝デビューを果たした。

 とても初めての舞台とは思えない。試合後のインタビュー。伊藤は「先輩たちを手ぶらで帰すわけにはいかない」とちゃめっ気たっぷりに語った。これには石川も「ありがとう」と苦笑い。2人の先輩を横にして、風格すら漂っていた。

 「(リオ入り後)2週間、練習をいろいろ考えてできていた。初戦でいい試合ができた。五輪は迫力があった。五輪の舞台は好きだなと思った。全然、緊張しなかった」

 高校1年生が今まで通りの強心臓ぶりを発揮した。福原と組んだダブルスは、グジボフスカ、パルティカ組に3―1。1メートル50の小さな体を大きく使ってスマッシュを連発。経験豊富な27歳の福原がお膳立てし、伊藤が強打で決めた。上々の形でデビュー戦を終えた。

 伊藤が卓球を始めたのは3歳になる少し前。母・美乃りさんに初めて買ってもらったラケットが、福原愛モデルだった。幼少期から母とともに1日6時間の練習。卓球の基礎を、このラケットで体に叩きき込んだ。

 「福原さんモデルのラケットのことはもちろんよく覚えていますよ。2年ぐらい使ったかな。今でもちゃんと家に置いてありますよ」

 福原が進んだ道をなぞるように、成長を続けている。「天才少女愛ちゃん」同様に母親の英才教育で力を付け、15歳で五輪初出場も果たしたのも2人の共通項だ。12歳上の雲の上の存在だった人と一緒に戦う五輪を、「不思議な感覚」と高揚感に浸って臨んでいる。準々決勝は13日夜(日本時間14日午前7時30分)でオーストリアと対戦する。物おじという言葉と無縁の天才少女2世がメダルへの鍵を握る。

 ▼リオ五輪に出場する10代の日本人選手 伊藤のほかにも、競泳の池江璃花子(16歳)、酒井夏海(15歳)、体操の白井健三(19歳)ら男女合わせて23人の若い選手が出場している

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