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【大畑大介の目】世界に勝てる力を証明 課題は日本国内の“方向性”

[ 2016年8月13日 07:53 ]

4位と健闘した日本代表選手たち

リオデジャネイロ五輪第7日7人制ラグビー・男子3位決定戦 日本14―54南アフリカ

(8月11日)
 日本は世界1、2位に実力の差を見せつけられた。パワーやスピード、個の力で世界上位と戦うのはまだまだ厳しいと言わざるを得ない。3位決定戦ではリードを許した焦りから個人の判断でラインブレークを狙い、無理に攻めてはターンオーバーされ、カウンターからトライまで持っていかれるケースが目立った。

 ただし、しっかり準備した上で、組織で守り、組織で攻めたら世界3位のニュージーランドにも勝てる。これまでの7人制日本代表はほとんどが単発での編成で強化も継続されず今回のチームも恵まれない環境の中で試行錯誤を重ねてきた。それでも大きな相手と戦えることを証明し、20年東京五輪でメダル獲得の可能性を見せてくれた。

 だが、15人制が重視される国内での強化は依然として難しい。大会前、15人制と7人制では求められる動きが違うと指摘したが、能力の高い選手は15人制のチームでもほぼ主力だ。大会ごとにその選手たちを7人制代表にシフトさせるのか、それとも完全に7人制スペシャリストのチームをつくるのか。今回の成果を4年後にメダルに変えたいのなら早い段階で方向性を決める必要がある。(元日本代表、19年ラグビーW杯アンバサダー)

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2016年8月13日のニュース