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ボランティア1万5000人消えた…五輪開幕から1週間トラブル続き 

[ 2016年8月13日 05:30 ]

 リオデジャネイロ五輪開幕から1週間。指摘されていた治安の悪さなどの問題は改善されず、11日も市内各所でトラブルが続いた。

 ファベーラ(スラム街)でパトロールしていた警官が頭部を撃たれて死亡し、2人が負傷した。8万5000人の“五輪警備陣”に死者が出たのは初めて。スラム内部での発生で、五輪への直接的な影響はないとみられているが、改めてリオの治安の深刻さが浮き彫りとなった。

 また、当局は11日になって、急きょ180人のバス運転手を臨時で採用した。メディア用バスが投石された事件を受けて運転手が続々と辞めているためで、対応に追われている。さらに12日には配車アプリ「UBER(ウーバー)」使用に抗議するタクシーの運転手がオリンピック公園周辺の道路を封鎖し、ラッシュアワーにデモを行う予定。交通網は随所で寸断され、市内は大混乱に陥ることが予想される。

 5万人いたはずのボランティアも、1万5000人ほどが、それぞれ担当する会場に現れなくなっている。各ボランティアにはユニホームとなるTシャツは配布されるが、食事と交通費は自腹。長期の無償奉仕に限界が出てきているとみられ、このままでは大会運営にまで支障が生じかねない。

 AP電によれば、バッハ会長を含む国際オリンピック委員会(IOC)の役員らは“ボランティア”と称し日当900ドル(約9万2000円)をもらっているという。IOCのスポークスマンは「大会はボランティアが支えている」と話したことで、一般ボランティアの不満がたまっているとの指摘もある。

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2016年8月13日のニュース