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羽根田が銅メダル獲得!カヌー競技で日本人初

[ 2016年8月10日 03:59 ]

男子スラローム・カナディアンシングル決勝 3位となり、感極まる羽根田卓也(AP)

リオデジャネイロ五輪カヌー・スラローム

(8月9日)
 カヌー・スラロームの男子カナディアンシングルで、羽根田卓也(ミキハウス)が97・44点で3位になり、カヌー競技で日本人初のメダルを獲得した。

 ガルガウシャヌ(フランス)が94・17点で優勝した。

 羽根田は杜若高卒業後の06年。強くなりたい一心で海を渡った。五輪のカヌー競技では過去5大会でメダル15個を獲得している強豪国スロバキアでの武者修行生活は、もう10年が過ぎた。北京五輪では、予選14位。ロンドン五輪7位だった。

 だが、ロンドン五輪後、羽根田はスポンサー探しに奔走した。それまで設計会社を営む父・邦彦さんから支援を受けていたが、独り立ち。履歴書や手紙を10社近く送り、門前払いが相次ぐ中で手を差し伸べてくれたのが現在の所属先、ミキハウスだった。資金不足で一時は海外合宿に参加できない時もあったが、それも解消。14年世界選手権は5位、昨年の五輪テスト大会は銀メダルとめきめきと力をつけ、悲願の五輪メダルを勝ち取った。

 ▼羽根田卓也の話 日本人がこの競技でメダルを取るなんて、誰も信じていなかったと思う。やっと成し遂げたぞという気持ち。予選、準決勝、決勝と大きなミスもなく、自分の競技人生の中で一番高いパフォーマンスが出たと思う。

 ◆羽根田 卓也(はねだ・たくや)1987年(昭62)7月17日、愛知県豊田市生まれの28歳。カヌーをしていた父・邦彦さんの指導で、衣丘小4年で競技を始める。朝日ケ丘中から杜若高(愛知)へ。高校3年で日本選手権を制し、今年、同大会に10度目の優勝を果たした。高校卒業後の06年に単身、スロバキアへ。五輪で金2個、銀2個、銅1個の同国の英雄ミハル・マルティカンに憧れて海を渡った。最初はクラブチームに籍を置き、09年にコメニウス体育大学に進学。現在は同大学の大学院に在籍。北京五輪予選落ち、ロンドン五輪7位。1メートル75、70キロ。

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