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大畑大介氏が分析 女子セブンズ エディー流で自信と結束手に入れた

[ 2016年7月31日 09:30 ]

笑顔でリオに出発する山口

 リオ五輪からの新種目、7人制ラグビーの分析2回目は女子日本代表「サクラセブンズ」。15人制&7人制の元日本代表・大畑大介氏(40)は昨年の15人制W杯日本代表に似ている強化方法と指摘し、男女ともに銅メダル獲得を期待した。

 女子日本代表は選手層に限りがある中、ほぼ同じメンバーで戦ってきました。自衛隊へ行って訓練したり、えげつないぐらいの合宿をこなしただけに結束力は最高です。W杯のエディー・ジャパンと一緒で、目標を定めての猛練習により「これだけやった」と自信を持って言える状態に仕上がっていると思います。浅見敬子ヘッドコーチはまさしく“女エディー”ですね。ケガ人が続出してもチームに残してリハビリさせるなど「あなたたちに全て託しますよ」というメッセージを、選手も感じているはずです。

 戦術的には山口がポイントになります。トライを取れる彼女に、いかにスペースを与えるか。冨田や桑井ら外国人にも対抗できるフィジカルを持つ選手が体を張って、山口を生かせるかです。エースがトライを取るということはチームのやりたいことができている時。相手が山口を脅威と感じれば周囲にもチャンスが生まれます。そして、攻撃のキーとなるのが大黒田と小出の2人。小さい頃から経験豊富でラグビー偏差値が高く、年代別代表でも素晴らしいパフォーマンスをしている。山中も含めた3人は東京五輪がちょうど成熟期。その前に五輪を経験できるのも大きな収穫です。

 男女とも重要なのは初戦です。男子は優勝候補のニュージーランド(NZ)、女子も数年前のMVPがメンバーから外れるほど選手層が充実しているカナダ。ただし、最初に一番強い相手と戦えば、その後の相手は弱くなるだけ。W杯で南アフリカを破って良い流れになったように、日本チームってやっぱり初戦なんですよ。ここで手応えをつかみ、2、3戦目で勝ちを狙うのが現実的な想定だと思います。2勝1敗で勝ち上がり、1つ勝って銅メダルへチャレンジしてほしいですね。(元日本代表、19年W杯日本大会アンバサダー)

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2016年7月31日のニュース