大畑大介氏が分析 急加速からの決定力、福岡がジョーカー

[ 2016年7月30日 10:24 ]

大畑氏がジョーカー役に指名する福岡

 リオデジャネイロ五輪からの新種目、7人制ラグビーは開会式翌日の8月6日から競技がスタートする。29日は男子の日本代表がブラジルへ向け出発した。ともにメダル獲得を目標に掲げる男女の日本代表を、15人制&7人制の元日本代表で99年香港セブンズMVPの大畑大介氏(40)が分析。まずはスター選手の落選が話題を呼んだ男子のメンバー選考を解説する。

 7人制の選手に求められる筋肉や動きは15人制とだいぶ違います。例えれば15人制は陸上の短距離選手で7人制が中距離選手。走っている状態が長く続くので回復力が必要とされ、15人制の選手は体をつくり替えないと持たず、7人制に行っても単純に戦力アップとならない。だからこそ長く一緒にプレーしている選手中心の、組織力を重視した選考になっています。

 15人制W杯代表では山田章仁(パナソニック)はコンディションが間に合いませんでした。W杯では外せない選手だったため大会前にケガをしても直前合流で活躍しましたが、7人制では現チームで実績を残せていません。慣れないフッカーへの挑戦や五輪直前で練習ができていない状態では他の選手の方がいいと、判断されたと思います。

 バックアップに回った藤田慶和(同)と松井千士(同大)は今月上旬のオーストラリア合宿で「受けの弱さ」が出たと見ています。2人ともコンタクトプレーに課題があり、強豪相手ではそれを補うだけの絶対的攻撃力がまだ備わっていなかったということです。また、山田の代わりにフッカーでバックアップからメンバー入りした豊島は7人制の経験が豊富で、どんなポジションでも計算できる。藤田に求めていたユーティリティー性を豊島でまかなえるため、別の部分で選手枠を1つ使うことになったのでしょう。

 注目選手は骨惜しみしないプレーでボールを確保する主将の桑水流、チームの「飛車角」役を1人で担う絶対的エースのレメキ、そしてこの1年でグンと成長した合谷。合谷はゲーム理解度が上がって懐の深いディフェンスが可能になり、アタックでも元々のトリッキーなプレーに安定感が加わりました。坂井や桑水流が長らく引っ張ってきた7人制の、次世代の中心選手と感じています。

 そして、このチームで「ジョーカー」と期待しているのが福岡。正直に言うと15人制の選手で、7人制にはマッチできていない。総合力で言えば松井の方が上です。それでも、瞬時に加速してトライを取る決定力があるからこそメンバー入りしたはずです。相手の足が止まる後半の最後や、疲れが出る大会終盤に投入して走らせたら、一発やってくれそうです。

 ◆大畑 大介(おおはた・だいすけ)1975年(昭50)11月11日、大阪市生まれの40歳。東海大仰星高―京産大―神戸製鋼。日本代表は99、03年W杯出場など通算58キャップ。テストマッチ通算69トライは世界歴代1位。7人制では99年香港セブンズのシールド(下位)トーナメント決勝スコットランド戦で試合終了間際に自陣ゴール前から逆転トライを挙げてMVP。11年現役引退。19年W杯日本大会アンバサダー。

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