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桐生3位に号泣 右脚けいれんか…リオ切符も「勝って泣きたかった」

[ 2016年6月26日 07:20 ]

3位に終わり会見で涙ぐむ桐生

陸上 日本選手権第2日

(6月25日 愛知・パロマ瑞穂スタジアム)
 <男子100メートル>描いていたイメージと程遠い現実に、桐生が泣いた。11日に自己タイ記録の10秒01をマーク。最も9秒台に近いスプリンターとして臨んだ大会は、10秒31でまさかの3位。派遣設定記録を破っていたため初の五輪代表に決まったが、取材エリアで号泣した。「こんな形で決める予定じゃなかった。こんなことになっちゃって…。人前で泣くのも嫌だし、泣くなら勝って泣きたかった。情けない」と肩を落とした。

 スタートからフィニッシュまで、導火線に火が付かないまま100メートルが終わった。何度か原因を言いかけたが、「言い訳になってしまうんで、やっぱりいいです」と説明を拒否。土江コーチらの話を総合すると、レース中に右脚がけいれんしたとみられる。悔しさを抱えたまま表彰式に臨んだ後、医務室へ。桐生は「大丈夫です」と強がったが、患部にはアイシングを施していた。

 昨年は日本選手権前に右太腿裏を肉離れし、世界選手権代表入りを逃した。同じ右脚だけに不安が残るが、7月には欧州遠征も予定している。「リオに決まったんで、そこへもっと調整していきたい。次は日本最速と言われるようにしたい」。夢の9秒台とファイナルへ。初の五輪で流すのは、歓喜の涙と決めている。

 ◆桐生 祥秀(きりゅう・よしひで)京都・洛南高3年だった13年に男子100メートルで日本歴代2位の10秒01をマーク。13年世界選手権代表。14年世界ジュニア選手権3位。東洋大。1メートル75、69キロ。20歳。滋賀県出身。

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