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明子 笑顔の2大会連続入賞「大げさだけど生きてるなと思いました」

[ 2014年2月21日 04:10 ]

女子フリーの演技を終え、声援に応える鈴木明子

ソチ五輪フィギュアスケート女子フリー

(2月20日)
 鈴木明子(28=邦和スポーツランド)は集大成と位置づけた自身2度目の五輪の舞台で合計186・32点で8位。初出場だった10年バンクーバー五輪と同じ順位で2大会連続入賞を果たし、演技後は目を潤ませて「できなかったこともありますけど、今できる精いっぱいは最後まであきらめずにやれたので、ホッとしています」と語った。

 冒頭の3回転フリップ―2回転トーループ―2回転ループは成功。しかし3回転ルッツでバランスを崩し、後半の3回転フリップで転倒するなどジャンプでミスもあった。それでもスピンやステップをきっちり決めて「オペラ座の怪人」の世界を表現し、フィニッシュでは充実の笑顔を見せた。

 年明け、靴ずれで左足を痛め、その痛みをかばううちに右足にも同じ症状が出た。「ずっと痛みはあった」が、リンクに立った時には「何も感じなかった」と最後の舞台で演じ切った。

 東北福祉大時代には摂食障害に苦しんだ時期もあった。それを考えれば「(五輪の舞台に立てて)それだけで幸せ。大げさですけど『生きてるな』と思いました」と感無量の表情を見せた鈴木。28歳の遅咲きスケーターは「正直言ってこの年齢まで続けられるとは思わなかった」と本音を漏らし、後輩たちに向けて「今ダメだからとあきらめるのではなく、遅咲きでも頑張れると未来のスケーターに伝われば。何歳からでもできると伝わればいいと思います」と実感を込めた言葉を贈った。そして「とてもいい経験になりましたし、これがさらに今後の人生に生きると思います」と穏やかな表情で締めくくった。

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2014年2月21日のニュース