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オーストリア女性2人名指し脅迫状「ソチ五輪選手を誘拐」

[ 2014年2月5日 05:30 ]

 オーストリアのオリンピック委員会は4日、ソチ冬季五輪に出場するアルペンスキー女子回転のメダル候補ベルナデッテ・シルトと、スケルトン女子のジャニン・フロックの同国2選手を誘拐すると書かれたロシア語の脅迫状を受け取ったと明らかにした。

 共同電によると、ウィーンのオリンピック委員会事務所に3日、ロシアから郵送で届いたという。同委員会は「現時点では深刻な脅威ではない」とコメントを発表。同時にオーストリアの捜査当局に届けた。ロシア当局にも伝えたとしている。

 AP電によると、同委員会のピーター・メンネル事務局長が4日、ウィーンからソチに向かう航空機にフロックと同乗。メンネル事務局長は脅迫文にフロックの名前が載っていたことを明かした。「彼女は心配していなかった。我々の警備を信頼してくれた」と話した。オーストリアは同国特殊部隊「コブラ」をソチに派遣することを決めており、同国選手が選手村を離れる際には兵士が付き添って警備に当たることにしている。

 7日に開幕するソチ五輪をめぐっては、1月にも国際オリンピック委員会(IOC)やオーストリア、ハンガリーなどのオリンピック委員会にもテロ攻撃を加えるなどとする脅迫があったが、今回の差出人は別という。日本、イタリア、ドイツのオリンピック委員会にも同様の電子メールが届いている。

 ロシア南部カフカス地方のイスラム武装勢力メンバーとみられる男2人が、ソチ五輪の攻撃予告の動画をインターネット上に公開。脅迫文、脅迫メールとの関係は分かっていないが、参加各国はピリピリムードとなっている。米国は、選手や応援団に星条旗の柄の服で外出しないように警告を出しており、テロが起きた場合の米選手団救助のため、黒海に艦艇を待機させるとしている。

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2014年2月5日のニュース