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沙羅 開会式出ない!金獲りへ“私欲”捨て調整最優先

[ 2014年2月5日 05:30 ]

ロシア語で「2014年ソチ五輪にようこそ」と書かれた文字を背にする高梨

 7日開幕のソチ五輪に向け、ノルディックスキー・ジャンプで女子の金メダル候補、高梨沙羅(17=クラレ)が4日未明ソチに到着した。ジャンプ男子で日本選手団の主将を務める葛西紀明(41=土屋ホーム)も到着。同日、ジャンプの日本代表は会見に臨み決意を語った。

 金メダル候補ならではの苦渋の決断を下した。同じ女子代表の伊藤有希、山田優梨菜は出席する開会式を、高梨は欠席することを選んだ。斉藤智治ジャンプ監督が「沙羅は出ない」と明らかにした。

 開会式は現地時間の午後8時から始まる。終わりまで参加すると2時間を超える。しかも、高梨の宿泊する山側の選手村までは会場からバスで1時間。終了直後は周辺の交通渋滞なども予想されるため、ホテルに戻る頃には日付が変わってしまうのは間違いない。コーチから説明を受けた高梨は11日の試合に向けた調整を最優先して欠席することにした。壮大な式典は五輪の雰囲気を味わうには最適な瞬間。高梨も「初めての五輪なので、いろいろな雰囲気を楽しみたい」とも語っていたが、金メダル候補の責任感が勝ったようだ。

 W杯で連勝したオーストリアから4日未明にソチ入り。乗り継ぎのミュンヘンの空港では、五輪に出られずに帰国する渡瀬、岩渕、茂野ら、W杯組メンバーから激励の品も受け取った。別れ際に外箱にメッセージを書いたお菓子を贈られ、「涙が出るくらい感動しました。先輩たちの分まで感謝の気持ちを込めて飛びたい」と金メダル獲得へ気持ちを新たにした。

 昨季のW杯、昨年10月のロシア選手権に続いて3度目のソチ。「体調を崩さずいい状態に持っていきたい」と“私欲”を捨ててコンディションの維持に努める。

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2014年2月5日のニュース