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TOTO 東京五輪「最大の商機」 新製品を考案中

[ 2013年11月18日 05:30 ]

東京五輪トイレ問題

 トイレメーカー最大手「TOTO」は「最大の商機」と見込んでいる。広報部の山下名利子さんは「これだけトイレという場所に力を入れている国は珍しい。外国人に日本のトイレを使ってもらえれば、すぐに良さが分かってもらえる」と期待を込めた。

 空間の清潔感だけではなく、ウォッシュ機能の水温や、便座の温度まで調節できる日本式トイレには海外セレブも舌を巻く。06年9月、米歌手マドンナ(55)が13年ぶりに来日した際も「日本の温かいトイレシートが恋しかった」と話したほどだ。

 山下さんが東京五輪で期待するのは「多くの外国人にウォシュレットの感触を覚えてもらうこと」。80年に発売された同社「ウォシュレット」が注目を集めたのは82年。「おしりだって洗ってほしい」のCMが話題になった。しかし、内閣府の消費動向調査によると、実際に温水洗浄便座が普及したのは90年代後半になってから。山下さんは「よその家や商業施設のトイレでウォシュレットを使える機会ができるようになって、ようやく普及し始めた。外国人にも、とにかくあの独特な感覚を感じてもらえれば、購買意欲につながるはず」と話す。

 東京五輪に向け、さらに快適性を高めた製品を考案中。広報部の藤田健史さんは「開発中の製品に関して具体的なことは言えませんが、環境をキーワードに、よりトイレの“おもてなし度”を高めたい」としている。

 ≪外国人に一番人気は自動で開くふた≫外国人が一番驚くのは自動で便座のふたが開く機種だという。山下さんによると「ふたが自動で開くのが“いらっしゃい”と歓迎されているみたいだと喜ぶ人が多い」。便座が温かいのが珍しがられるのは「寒い国ではトイレの室内を暖め、便座だけを温めることはないから」だという。最近はトイレのドアさえ開ければセンサーが感知して便座のふたが勝手に開き、利用者は下着を脱いで座るだけ。用を足した後に、お尻だけではなく便器内まで洗浄し、立てば自動的に流してふたが閉まる。水をためるタンクもない。米国や中国は床置き型、欧州は壁掛け型が主流。

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2013年11月18日のニュース