登坂 判定覆り悔しい銀も小原の後継者に名乗り!

[ 2012年10月1日 06:00 ]

女子48キロ級決勝でワネサ・カラジンスカヤ(右)の攻めを防ぐ登坂絵莉

レスリング女子世界選手権最終日

(10月29日 カナダ・ストラスコナカウンティ)
 女子48キロ級決勝で初出場の19歳、登坂(とうさか)絵莉(至学館大)が“誤審”で敗れたものの、銀メダルを獲得。ロンドン五輪の金メダルを最後に現役引退の意思を示している小原日登美(31=自衛隊)の後継者として名乗りを上げた。また、前日の55キロ級で世界V13を達成した吉田沙保里(29=ALSOK)は一夜明け会見を行い、あらためて現役続行への強い意欲を示した。

 表彰式が終わって1時間近くが経過しても、登坂の目からは涙がこぼれていた。「思ったより戦えたけど、ここまで戦えたなら(決勝は)絶対に勝ちたかった」。パワー不足をフットワークと技術で補い、ロンドン五輪8位のカラジンスカヤ(ベラルーシ)との決勝に進出。しかし、1―1で迎えた最終ピリオドに悲劇が待っていた。

 2―2も内容で有利に立っていた終了間際。場外に出されたが、日本側の指摘で「試合終了後」と認められ、一度は登坂の勝利が宣せられた。ところが、相手側は抗議。場外に出る前に登坂のバックに回ったことが認められ、再び結果は覆った。通常なら抗議後の再抗議は認められないため、まさかの裁定。それでも「微妙な判定になると、強い日本は不利になる。はっきりとした差をつけられなかった私が悪い」と言い訳にはしなかった。

 栄和人監督は裁定への憤りをあらわにしながら「限りなく優勝に近い結果だったし、今大会の収穫は登坂」と称えた。8月末にはマイコプラズマ肺炎で倒れ、練習再開は9月8日。体重は5キロ減ったが、本調子でないなかで結果は出した。ロンドン五輪金メダルの小原が引退を表明した48キロ級で初出場ながら銀メダル。後継者として無限の可能性を示した19歳は「もっと練習すれば勝てないわけじゃない。国内の戦いを勝ち抜いて、また挑戦したい」と気持ちを切り替えた。

 ◆登坂 絵莉(とうさか・えり)1993年(平5)8月30日、富山県高岡市出身の19歳。国体優勝経験のある父・修さんの勧めで9歳で競技開始。至学館高2、3年時に全国高校女子選手権連覇。昨年12月の全日本選手権で2位に入った。今年2月、シニアの国際大会デビューとなったアジア選手権3位。1メートル52。趣味は「休日に寝ること」。

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