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内村「目指す」8年後もエース!東京五輪なら現役続行へ

[ 2012年8月21日 06:00 ]

バスの上から手を振る体操の内村

 ロンドン五輪で史上最多38個のメダルを獲得した日本のメダリスト76人のうち71人が参加した初の凱旋パレードが20日、東京・銀座で行われた。選手はオープンカー2台とオープンバス5台に乗り、銀座通り口交差点から銀座8丁目交差点までの約1キロを約16分かけてパレード。約50万人が沿道を埋めた。同パレードは2020年東京五輪招致の機運を盛り上げる狙いもあり、体操男子個人総合の金メダリスト・内村航平(23=コナミ)は東京招致が実現した場合、20年五輪を目指すことを初めて明言した。

 見たことのない景色に、万能キングが圧倒された。日本屈指の高級街・銀座が、老若男女で埋まる。日本オリンピック委員会(JOC)の発表によると、凱旋パレードに集まったのは、なんと約50万人。なでしこジャパンのメンバーとオープンバスに乗った内村の目には、自分の名前が書かれたうちわが多数飛び込んできた。「ほんのちょっとアイドル気分を味わいました。キラキラしたアイドルのコンサートで見るうちわに自分の名前が書いてあって、よく作ったなぁと思いました」と照れくさそうに笑った。

 JOCが五輪でパレードを実施するのは初めてで、20年東京五輪招致の機運を盛り上げる狙いもあった。内村は既に16年リオデジャネイロ五輪を目指すことを明言していたが、この日、東京五輪への意欲を持っていることも判明した。「(20年五輪が)東京になったら、やりますよ。その時、実力が落ちていても目指したい」。今年2月、招致委員会のイベントの際には「8年後は現役じゃないと思う。絶対にやっていない」と話していたが、ここにきて気持ちに変化があった。

 昨年、東京で行われた世界選手権で自国開催の大舞台を経験。「地元でやる利点が分かった」。そして、ロンドン五輪で金メダルを獲得し、夢舞台が特別であることを実感した。「やっぱり五輪は違う」。8年後、内村は31歳になる。「年齢的には厳しいかもしれないけど…」。だが、選手生命を脅かす大きな故障を経験していない万能キングなら、年齢の壁も乗り越えられるはずだ。

 20年五輪の開催地は、来年9月7日、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で決まる。「日本が一つになれることってなかなかないし、東京で五輪が行われたら、もっと一つになれる。東京で五輪ができたらうれしい」。16年リオデジャネイロ五輪で連覇を達成し、そして次の夢へ。「これからまだまだ体操人生は続くので、変わらずに応援してくれたら」。東京五輪の主役も、万能キングで決まりだ。

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