韓国選手ピッチ上で“独島はわれわれの領土”表彰式追放

[ 2012年8月12日 06:00 ]

 ロンドン五輪で10日(日本時間11日未明)に行われたサッカー男子3位決定戦「日本―韓国」の終了後、日韓両国が領有権を主張する島根県の竹島について、韓国選手がピッチ上で「独島(竹島)はわれわれの領土」と書いたボードを掲げた。五輪憲章で大会中の政治的宣伝を禁止している国際オリンピック委員会(IOC)は、問題の選手を表彰式に出席させないよう韓国側に通告。国際サッカー連盟(FIFA)も調査に乗り出した。

 愚行と呼ぶべきパフォーマンスがあったのは、日本が韓国に敗れた試合の終了直後。上半身裸のMF朴鍾佑(23)がピッチ上で「独島はわれわれの領土」の紙のボードを約1分間にわたり掲げ、走り回った。

 政治的宣伝活動については「五輪憲章」第5章に定められている。「五輪に関するあらゆる場所で、いかなる種類の示威行動、政治的、宗教的、人種的な宣伝活動も認められない」としている。3位決定戦キックオフの約12時間前には、韓国の李明博大統領が竹島に初めて上陸。それを受けてのアピールであることは明白で、朴鍾佑の行為は五輪憲章に抵触するとみられている。

 事態を重く見たIOCは「われわれは調査を始めており、韓国オリンピック委員会に説明を求めている。さらに問題の選手をメダル授与式に出席しないよう速やかな対応を求めた」との声明を発表。まだ調査段階にもかかわらず、朴鍾佑を表彰式に出席させないという厳しい姿勢をみせた。同じく試合での政治的メッセージの掲示を禁止しているFIFAも調査を開始。「問題は認識している」とし、規律委員会が写真を確認する方針で、こちらも重い処分が下される可能性が出てきた。

 実際、五輪での政治的パフォーマンスには“厳罰”が下されてきた。1968年メキシコ大会では陸上男子200メートルの表彰台で金メダル、銅メダルの米黒人2選手が黒い手袋をはめた拳を上げて黒人差別に抗議。2人はIOCから大会追放の処分を受け、米ナショナルチームからも除名された。

 IOCはロンドンでも毅然(きぜん)とした対応を貫いており、72年のミュンヘン大会で選手団が襲撃されたイスラエルが事件から40年目にあたるため、開会式で犠牲者へ黙とうすることを要望したが拒否。また、サッカーでは先月29日に韓国と対戦したスイスの選手が、ツイッターで「韓国選手は精神的におかしい」と差別的な書き込みをしたとして追放処分されている。

 これらの例と比較しても、朴鍾佑のパフォーマンスは愚かで、インターネット上では「メダル剥奪に値する」との声も出ている。スポーツ評論家の玉木正之氏は「パフォーマンスがチームの意思か、個人の意思かは韓国側に弁明させて、その上でIOCが韓国に厳重注意するのではないか」と話した。

 ≪韓国メディアは「感動のセレモニーだ」≫朴鍾佑の愚行について、韓国メディアは「感動のセレモニーだ」などと肯定的に伝え、批判的報道はほとんど見られなかった。共同電によると、韓国紙、毎日経済(電子版)は「勝利確定後、紙をさっと掲げて感動のセレモニーを演出した」と称賛。また、各メディアは「立派だぞ」「日本よ見ているか?」などと手放しで喜ぶネット上の書き込みも紹介した。

 ▼二宮清純氏(スポーツライター)残念と同時に不見識。昨年の国連総会では、加盟193カ国の全てが、ロンドン五輪期間中の休戦の決議案の提案国となり、採択している。韓国の選手も関係者もそれを知らないわけがない。五輪は平和の祭典。水を差すことになると思い至らなかったのか。後味が悪い。

続きを表示

「女子アイスホッケー代表 スマイルジャパン」特集記事

「坂本花織」特集記事

2012年8月12日のニュース