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迫田、23得点!4戦ぶり先発でシンデレラガールに

[ 2012年8月12日 06:00 ]

<日本・韓国>試合を決めた迫田の最後のスパイク

ロンドン五輪バレーボール 女子3位決定戦 日本3―0韓国

 ラッキーガールは4戦ぶり先発の迫田だった。相手サーブが集中して、いい形で攻撃参加ができないエース木村に代わって、左サイドから、後方からスパイクを連発。こん身のガッツポーズを繰り返した。最後も迫田の強打が相手ブロックをはじいた。「もううれしかったです。本当によかったです」。喜びのあまり、単純な言葉以外の表現が見つからなかった。

 10年から代表に定着した控えのエース。前日の練習前、江畑に代わっての先発出場を言い渡された。過去の韓国戦でのスパイク効果率が「江畑より15~20%よかった」(真鍋監督)のが理由。「不安があったけれど自分の力を出し切ろうと思った」。1メートル75のサイドアタッカーは持ち味の跳躍力を生かし、相手コートにスパイクを叩き込んだ。相手エースの金軟景の22得点を上回る両チーム最多の23得点。指揮官は「ずっと先発だとダメだったけれど、迫田の起用が当たった」と称えた。

 代表を外れた親友の思いも背負ってコートに立った。決勝トーナメントに入ってからはユニホームの下に、直前まで練習パートナーとしてチームに同行した親友の石田瑞穂(久光製薬)のユニホームを着ていた。同学年で同じポジションの親友は帰国前、選手全員に手作りのお守りを手渡してくれた。「きょうも一緒に戦った。瑞穂の力を借りて勝てた1勝だと思う」。他の選手が泣き崩れて喜ぶ中、日本の将来を担う24歳のアタッカーは最高の笑顔をつくった。

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2012年8月12日のニュース