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伊藤、会心演技もメダル届かず「悔いが残る」

[ 2012年8月4日 06:00 ]

4位の伊藤は涙を流し応援席へむかって「すいません」のポ-ズ

ロンドン五輪 トランポリン男子決勝

 男子の予選と決勝が行われ、昨年の世界選手権銅メダリスト・伊藤正樹(23=金沢学院大ク)が60・895点で4位、08年北京五輪代表の上山容弘(27=大体大大学院)は60・240点で5位だった。上位3人とは難度点の差を見せつけられ、日本初のメダル獲得はならなかった。

 順位が確定すると、涙腺が決壊した。ほぼノーミスで演技を終えた伊藤は、残り3人の時点でトップに。日本初のメダルを視界にとらえたが、ラスト3人に抜かれて無念の4位に終わった。「演技は満足だったけど、結果を求めていたので悔いが残る」。高さ8メートルにも達する跳躍力が自慢だが、この日は高さを抑え確実性を重視した。技の難しさを示す難度点だけではなく、滞空時間が得点に換算される「跳躍時間点」でも上位3人に及ばなかった。トランポリンのメジャー化を目標に掲げ、そのためにはメダル獲得が必要になると決意して臨んだ初めての夢舞台。表彰台には届かなかったが、まだ夢には続きがある。「これからの4年間、自分の姿を通してトランポリンを知ってもらいたいし、もっともっと広めていきたい」と16年リオデジャネイロ五輪を見据えた。

 ▽トランポリン 00年のシドニー五輪から採用された。ベッドと呼ばれる長さ約4メートル、幅約2メートルの伸縮性のある布部分で、ひねりや回転を入れながら異なった連続10回のジャンプを実施。演技点、難度点、跳躍時間点を算出し、得点を競う。五輪は個人競技のみ。予選は規定と自由の合計得点で順位を決め、決勝は自由のみで争われる。国内の競技人口は約1万人と言われる。

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2012年8月4日のニュース