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佳純、4位でも人柄は金!卓球総合メーカー担当者が絶賛

[ 2012年8月2日 06:00 ]

 ロンドン五輪卓球女子シングルスで3位決定戦にまで勝ち上がった石川佳純(19)。“佳純モデル”のラケットを製作、販売している卓球総合メーカー「ニッタク」(本社・東京都)は「素晴らしい活躍だった」と健闘を称えた。ラケットを開発した際、石川が「値段を高くしないで」という条件を出してきた秘話を明かし「誰でも会うといっぺんで好きになる子」と19歳の素顔を語った。

 石川を中学3年のころから見守ってきたニッタクの広告担当者、大津恵英(よしひで)さん(59)は「今から5年前、夢は何?と聞いたら“オリンピックでメダルを獲ること”と即答していました。その時の彼女の顔が浮かびます」と振り返った。

 同社が08年10月に開発・発売したラケットは「佳純ベーシック」という商品。その名の通り、シンプルでビギナーから中級者が使いやすいモデルという。

 1万円を超えるものも多いラケットの中では低価格の5575円(税込み)。当時15歳の石川の「みんなに使ってほしいから高くしないでね、ニッタクさん」というひと言からだった。同年代の中高生にも買いやすいようにという思いが込められていた。

 「佳純ベーシック」は翌09年5月、石川が使用して世界選手権の8強入りを果たしたことで、一気に同社の主力製品になった。ロンドン五輪では別のメーカーのラケットを使っているが、ラバーはニッタク製。同社の社員は石川の健闘に大盛り上がりだ。

 大津さんは「明るくて礼儀正しくて、誰でも一度会ったら好きになる子です。撮影や練習の準備をわれわれがしていると、主役なのに一緒に手伝いをしてくれる。“みんなにやってもらって悪いから”と言うんです。本当に気遣いもできるいい子なんです」と絶賛。

 「今後も夢を実現していく佳純ちゃんをわれわれは全力で応援していきます。まだ19歳です。もちろんリオでの活躍も間違いないでしょう」と4年後の活躍にも太鼓判を押した。

 ▽ニッタク 正式名称は日本卓球株式会社。1920年(大9)創業の老舗卓球用品メーカー。ラケット、ラバー、ボール、卓球台、ユニホームなどを扱う。「卓球経験者なら誰もが一度は製品を使うのでは」といわれる業界大手。ロンドン五輪の公式球は同社製。

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2012年8月2日のニュース