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さあ先陣!沢 自身の、指揮官の“集大成”飾る!

[ 2012年7月25日 06:00 ]

練習中、佐々木監督(右)と話す沢

 エースと指揮官が有終の戦いに臨む。なでしこジャパンは25日午後5時(日本時間26日午前1時)からのロンドン五輪1次リーグ初戦でカナダと対戦する。

【カナダ戦予想スタメン】

 24日にはコベントリー市内で練習を行った。ロンドンを最後の五輪とすることを示唆しているMF沢穂希(33=INAC神戸)は開幕を前に、五輪後に勇退する方向の佐々木則夫監督(54)のために金メダルを目指すとの決意を示した。

 沢が身も心も覚悟を決めた。4度目の五輪開幕を翌日に控え、コベントリー市内で行った最終調整。レギュラー組と控えに分かれた実戦形式で入念に動きをチェック。シュート練習では左足で豪快なミドルシュートを決めた。前日には思いの丈をこう明かした。「このメンバーでやるのは絶対に最後になる。監督の集大成でもある。1分でも1秒でも(長く)みんなでサッカーがしたい」。

 2日の五輪代表発表時に「最後の五輪になるかもしれない。集大成として結果にこだわりたい」と五輪後の代表引退を示唆した。自身の集大成との位置づけは変わらないが、佐々木監督のためにという思いが加わった。安藤も「ノリさんもこれが最後という噂を聞いている。学んだことを全部出したい」と話し、丸山も「特に話があったわけじゃないけれど、ノリさんは集大成という言葉をやたら口にしていますから」と最後の指揮となることを覚悟している。

 沢にとって、佐々木監督は自分を輝かせてくれた恩師。攻撃的MFからボランチへコンバートされたことで、攻守の要となる新たなスタイルを身につけた。それがW杯での活躍、世界最優秀選手賞受賞につながった。選手の疲労を察知した沢の進言を受けて佐々木監督が練習内容を変更するなど厚い信頼関係にある。

 「北京からなでしことして凄く成長を感じる。オリンピックを区切りとして結果を残したい」。ノリさんのために。沢が指揮官の思いも背負ってラスト五輪に挑む。

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