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錦織16強ならず 09年全米覇者・デルポトロに苦杯

[ 2012年7月1日 06:00 ]

デルポトロにストレート負けした錦織

ウィンブルドン選手権第6日

(6月30日 英ロンドン・オールイングランドクラブ)
 男子シングルス3回戦で、第19シード、世界ランキング20位の錦織圭(22=日清食品)が、第9シードで同ランク9位のフアンマルティン・デルポトロ(23=アルゼンチン)に3―6、6―7、1―6のストレートで敗れ、初の4回戦進出はならなかった。09年全米オープン王者のデルポトロに3連敗を喫し、4大大会で8強入りした今年の全豪オープン以来となる自身3度目の16強入りを逃した。閉幕後に同じ舞台で行われるロンドン五輪で雪辱を果たす。

 「テニスの聖地」で日本男子17年ぶりの3回戦に進んだ錦織の快進撃が止まった。「強い選手に勝ちたい」と世界トップ10のデルポトロに挑んだ一戦。最後は12本目のサービスエースが決まり、2時間26分の打ち合いでストレート負けした。95年の松岡修造氏(44)以来となる8強入りはならず、悔しそうな表情で1番コートを去った。

 1メートル98のデルポトロの強烈なサーブに苦しんだ。第1セットは強風でショットの精度も欠き、今大会初めてセットを失った。第2セットは相手の強烈なショットを拾いまくって、第8ゲームで初めてブレーク。タイブレークに持ち込む粘りを見せたが、大事な場面でショットにミスを重ね、5ポイント連取され力尽きた。

 錦織が4大大会で初めて16強入りした08年の全米オープン4回戦で敗れた相手が1歳年上のデルポトロだった。過去2度の対戦はハードコートで負けたが「芝なら少なからずチャンスはある。背が高い分、低いボールの対処が難しい」。自信を持って臨んだが、09年全米オープンに優勝した厚い壁にはね返された。

 今年は閉幕後に同じ会場でロンドン五輪が行われる。日本テニス界の歴史を塗り替えてきた錦織は「メダルを目指して頑張りたい」と2大会連続の五輪でメダル獲得を宣言。今大会は故障から約2カ月ぶりの再起戦。ウィンブルドンで負けた悔しさは五輪の舞台で絶対に晴らすつもりだ。

 ▼錦織の話 風の影響もあり、サーブが入らず安定感がなかった。デルポトロの球は深くて重いので、ストロークでも主導権が握れず、自分から攻めることがなかなかできなかった。タイブレークは唯一のチャンスだったので取りたかったけど、もったいないポイントもいくつかあった。3セット目は風も強くなってミスも増えた。

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2012年7月1日のニュース