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永井、4戦連発!五輪エース争い生き残りアピール

[ 2012年7月1日 06:00 ]

<横浜・名古屋>前半、シュートを放つ名古屋・永井

J1第16節 名古屋1-1横浜

(6月30日 日産ス)
 2日に発表されるロンドン五輪代表18人への生き残りを目指し、五輪予備登録メンバーが最後のアピールをした。名古屋のFW永井謙佑(23)は、1―1で引き分けた横浜戦で4試合連続ゴールを決めた。

 ロンドン五輪の予備登録メンバーに入っている名古屋のFW永井が、メンバー入りを大きく手繰り寄せる一撃を決めた。0―1の後半38分だ。藤本のロングボールをケネディが胸で落とし、そのボールを右足ダイレクトでゴール左隅に叩き込んだ。「あそこしかコースがなかった。浮かさないように抑えて打つことだけ考えた」。イメージ通りの得点に納得の表情を見せた。

 ストライカーの本能で決めたゴールだった。藤本がボールを蹴る瞬間、ケネディの背後に素早く移動。「落としてくれるかなあと思った」と研ぎ澄まされた感覚で一つ先のプレーを瞬時に予測した。6月16日の鹿島戦から怒とうの4試合連続ゴールで6発の固め打ち。「身近に目標があって頑張れたし、それでこういう結果になった」。ロンドン五輪のメンバー入りが発奮材料になっていたことを明かした。

 関塚ジャパンでは1トップや左MFで起用されてきたが、チームでは右FW。得意なポジションではないものの、通算8得点まで伸ばし、得点ランクは2位に浮上した。プロ1年目の昨季はベンチを温める屈辱も味わい、関塚ジャパンでは徐々に出番が減って絶対エースの座も揺らいだ。一時は「シュートが入らないと自信を失いかけたこともあった」という。それでも、Jリーグ中断期間中に行われた6月の岐阜合宿で感覚を取り戻し、今は「(シュートを)打てば入る感覚がある」という。

 「これだけ(点を)取ってアピールにならなかったらどうしようもない。選ばれたあとが肝心」。日本屈指のスピードスターは、早くもロンドン五輪でのプレーを見据えている。

 ▽関塚ジャパンのFW 結成当初は永井が不動の1トップで10年アジア大会得点王。だが、Jリーグで出場機会に恵まれない永井をよそに、ロンドン五輪アジア最終予選では大迫がレギュラーを奪取。またFWとMFをこなす大津(ボルシアMG)が最終予選で2得点と活躍し、争いは激化。高さでは指宿(セビリア・アトレチコ)と杉本(東京V)が抜きんでるが、杉本は出場時間が短く、指宿もトゥーロン国際大会で無得点に終わるなど連係面が課題。ここにU―23日本代表に招集されていない宮市(アーセナル)が交じり、永井は五輪メンバーのボーダーラインになっていた。

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2012年7月1日のニュース