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真央 次は4回転?ソチ五輪で金メダル狙う!

[ 2010年3月1日 06:00 ]

<バンクーバー五輪・フィギュアエキシビジョン>エキシビジョンで軽やかに舞う浅田真央

 “パーフェクト真央”で14年ソチ五輪は金メダルだ。フィギュアスケート女子銀メダルの浅田真央(19=中京大)が来季以降、4回転ジャンプ挑戦やフリー後半にトリプルアクセルを導入する一方、苦手とするルッツとサルコーの習得を目指すことになった。すべてのジャンプを磨き上げ、キム・ヨナ(19=韓国)がマークした世界最高得点の更新を狙う。27日(日本時間28日)のエキシビションに参加した浅田は、28日(同3月1日)の閉会式で日本選手団の旗手を務めることも決まった。

 浅田の限界はまだ見えない。バンクーバーでは女子史上初めて、ショートプログラムとフリーでトリプルアクセルを計3度成功。だが、キム・ヨナと23・06点差の銀にとどまったとあり、今後はハイレベルかつ穴がない技術の習得が不可欠だ。関係者も「もっと難しいものを真央は目指していくでしょう。スポーツ選手として難しいことに挑戦していくべき」と話しており、14年ソチ五輪での金メダル獲得へさらに進化を求めることになった。
 この日、パシフィックコロシアムで行われたエキシビションの練習で、浅田は男子銀メダルで4回転ジャンプの名手エフゲニー・プルシェンコ(27=ロシア)の動きを食い入るように見つめた。練習でも4回転にこだわり、軽々と大技を決めるトリノ王者の姿に「エキシビションだからといって3回転にしたりしないのは凄い。間近で4回転とかスケーティングを見られて良かった」と刺激を受けた。練習後はプルシェンコのほおにあいさつのキス。報道陣から「真央は4回転を跳べるか?」と聞かれたプルシェンコは「Yes’she can」と即答し、キスのお返しとばかりに「彼女が望むなら一緒に練習したいね」と合同練習プランも口にした。浅田は「まだ4回転は目標じゃない」と話したが、関係者は「トリプルアクセルを3度決めたし、次は4回転に進むのでは」と見通しを明かした。
 代名詞のトリプルアクセルも、さらに進化させる。現在、フリーの2回はいずれも演技序盤のジャンプ。だが、関係者は「後半のアクセルは男子選手でも体力的に厳しいけど、真央は挑戦するのが好きだから」と得点が1・1倍となる後半に組み込むことを示唆した。さらに、今季は練習すらしていなかった苦手のジャンプ、ルッツとサルコーのトレーニングも再開する予定。金ヨ児に敗れた要因の1つが、ロングエッジ(不正確な踏み切り)と判定されることが多い3回転ルッツをプログラムに組み込めず、トリプルアクセル頼みだったこと。ジャンプの選択肢が広がれば、高得点のプログラムが望める。
 高難度への挑戦と苦手克服に成功すれば、今大会でキム・ヨナがマークした合計228・56点の世界歴代最高得点の更新も夢ではない。「その得点を目標にして、それを超せるような選手になれるように頑張りたい」。完全無欠のスケーターになって、浅田は五輪に帰ってくる。

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2010年3月1日のニュース