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メダル獲得で早大に「福原愛記念卓球場」

[ 2008年7月18日 06:00 ]

早大の応援歌を歌う北京五輪卓球女子の福原愛選手(中央)

 早大キャンパスに「福原」の名が刻まれる。北京五輪卓球女子代表で早大スポーツ科学部2年の福原愛(19=ANA)が17日、東京・新宿区の早大本部キャンパスで行われた壮行会に出席した。メダルを獲得すれば早大の現役女子大生としては初の快挙となるだけに、同大では「福原愛記念卓球場」の建設プランが浮上。北京五輪で採用される団体戦とシングルスで、エースが進撃する。

 早大の校歌「都の西北」は完ぺきに歌いきった。第一応援歌「紺碧(ぺき)の空」は歌詞があやふやだったが、笑顔で乗り切った。約1000人の学生、関係者が集まった大隈銅像前広場での壮行会。「こんなにたくさんの人が来てるって聞いてなかったので、ビックリした」。注目度の高さに目を丸くした福原だったが、いつもの代表ユニホームとは違うエンジのユニホームで決意表明だ。

 「悔いの残らないプレーをして、期待に応えられるように頑張りたい」

 競技と勉学の両立の難しさから一時は休学も検討したが、5月に中国の胡錦濤国家主席と親善卓球を行うなど、いまや早大の顔。この日も学生から最も大きな声援を受けた存在感抜群の福原には、水面下でビッグプロジェクトが進行中だ。

 戦前から五輪に選手を送り出してきた早大は、夏季五輪で15人の現役学生がメダルを獲得している。しかし、女子はおらず、福原が北京五輪でメダルを獲得すれば史上初の快挙。早大には、28年アムステルダム五輪陸上三段跳び金メダルの織田幹雄の名を冠した「織田幹雄記念陸上競技場」(所沢キャンパス)、同五輪の競泳でメダルを2つ獲得した高石勝男を称えた「高石記念プール」(戸山キャンパス)がある。関係者は「(福原が)メダルを獲れば可能性はあるでしょう」と「福原愛記念卓球場」の建設プランを明かした。

 日本女子が世界選手権4大会連続で銅メダルを獲得している団体戦は、メダルの可能性は十分にある。「技術より精神面の方が大事なので、精神面を100点満点にしていきたい」。19歳の女子大生エースが、真夏の北京で早大の歴史に名を刻む。

 ≪北京五輪後は学生リーグ戦≫福原は北京後はリーグ戦で奮闘する。卓球の秋季関東学生リーグが9月9日に代々木第2体育館で開幕。07年の春季リーグ後は代表などで学生の大会から遠ざかっていたが「私も卓球部の一員なんで、試合に出られなかったのは残念だった。(今秋は)自分は凄く出たいと思っています」と話した。壮行会の後は、リーグ戦パンフレットなどに使用する卓球部の集合写真撮影を行った。

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2008年7月18日のニュース