G1周年記念競走展望

【G1びわこ大賞】馬場桜“満開”だ!

[ 2014年4月2日 05:30 ]

地元レーサー連覇へ挑む“次世代エース”馬場貴也
Photo By スポニチ

 先月のボートレースびわこ開設61周年記念「G1びわこ大賞」は守田俊介が13大会ぶりに地元優勝を飾った。今月も新年度バージョンの開設62周年記念で楽しんでいただこう!もともと当競走は桜の時期に開催されていた経緯がある。今回はどのレーサーが“サクラサク”のV吉報を日本全国に届けるか。やはり、先月の前回大会に出場した面々にアドバンテージがありそう。地元の京滋軍団では馬場貴也、遠征陣では“新東都のエース”斉藤仁に注目したい。激戦必至のシリーズはあす3日開幕。8日までの6日間で覇を競う。

 先月の61周年記念では13大会ぶりに地元レーサーがV奪還に成功。その立役者は守田俊介。京滋軍団のエースらしく、貫禄の走りを披露してくれた。その守田とともに優勝戦の舞台にいたのが馬場。今回の62周年記念にその先輩はいない。地元レーサー連覇へ湖国次世代のエースが満を持す。

 「前回の優勝戦(【4】着)はリラックスして臨めました。外枠というのもありましたね。一緒に優出した同期の長田頼宗君には負けたくなかったです(笑い)。昔と比べて精神的には成長できていると思いますよ」

 地元記念で初めて優出できた。その結果だけでも進化していることを説明することができる。「これまでの地元G1戦で1番、動きが良かったですね。前検から乗り心地が良かったので落ち着いてレースしようと、それだけを心がけました。着も取れていけたので、これはチャンスだと思いました」

 エンジンがそれなりに出ていれば記念でも十分に勝負になることを印象づけた。あとはプロペラ調整でパワーをさらに引き上げることが課題だという。

 「プロペラ調整は他の人のことだと理解してアドバイスできるんですが、自分のことになると分からないんですよ(笑い)。はっきりとつかめていないですが、一時期のことを思えばマシにはなっています」

 レースのテクニック向上にも課題を挙げる。

 「スピードだけに頼っていたところがありました。それだけではダメだと感じたので最近はうまく走れることを課題にしています。ちょっとずつステップアップしているとは思いますが、まだまだですね」

 G1優勝へ日々の精進は怠らない。さあ今年2回目の地元記念でいよいよ結果を出す時がきた。

 「62周年は4月なので、水面のウネリが激しくなってきそうですね。前回よりも走り方が難しくなってきますが、みんな同じ条件なので、そうも言っていられないです。地元で多く走っている強みを生かせればと思います。地元でG1タイトルを取ってワンランク上のステージで活躍できるようにしたいですね」

 日本一の最速タイムを保持する極上のスピードターンにうまさも伴ってきた。青写真通りにことが運んでも不思議ではない。まずは初日(3日)12Rびわこドリームで大きく稼ぎたい。

◇雪辱期す斉藤も怖いゾ

 地元の平和島で好成績を収める。今年2月G1関東ダービーでは優出【4】着。1月の正月戦ではV。そして、昨年3月のSG総理大臣杯でも優出【4】着。今年の賞金王はその平和島が舞台。今年の賞金レースで注目される1人だろう。昨年は賞金王決定戦にも出場し、名実ともに東京支部の“新エース”にならんとする。

 ダッシュ勢が幅を利かす平和島とびわこは全国でも屈指の難水面。今回のびわこは年末を占う上でも必見のシリーズになる。びわこは先月の61周年にも参戦。予選突破こそ果たせなかったが、動きは良好だった。

 「下がることはなかったし足負けすることはなかった。レースでのポジショニングやスタートが決まらなくて成績が悪くなりました。びわこはデビュー当初から相性はいいですよ」

 水の合う湖国で今回は雪辱を期す構えだ。

 「自分はリズムや流れを気にしないタイプ。成績がいい時でも悪い時でもいったん、レースが終われば、気持ちを切り替えていくようにしています」

 過去のことは頭の中からぬぐい去って今回のシリーズに集中していく。

 「びわこはカマシが利くイメージがありますね。平和島はカマシが利くというより、スロー勢が回りづらくなる感じ。でも、どこがどうとかは意識せずにいつも通り1走に集中します」

 コツコツとやるのが斉藤のポリシー。昨年はその積み重ねが賞金王決定戦入りへとつないだ。

 「昨年は決定戦に出場させてもらったことで“また出たいな”という気持ちになりました。でも、ガツガツしても仕方ないので昨年と同じように結果的に出場できていたらいいですね」

 2014年もブレずに地道に前だけを見つめて歩んでいく。それが斉藤仁という男だ。

◇先行予想

 今年初のSG尼崎ボートレースクラシック(総理大臣杯)を制した湖国巧者の松井繁がめずらしくあっせんされなかった。中心は先月の前回大会優出組か。

 中でも優出【3】着とした田中信一郎の手腕が光る。凡機を立て直し、優勝戦では抜群のレース足で猛追した。最近びわこでのエンジン出しはうまくいっている。今回もV戦線をにぎわしそうだ。地元の馬場貴也もさらなる飛躍を誓う。長田頼宗、山口達也も直近に湖面を走った強みを生かす。

 ダブルドリーム戦に出場する面々もV候補の一角をなす。特に山崎智也、赤岩善生、山口剛、川北浩貴、石野貴之ら湖面巧者たちには注目したい。F2で参戦する池田浩二は休み前のシリーズとなるだけに、その動向が気になる。前走の尼崎SGでは優出を決めて昨年の賞金王の貫禄を存分に見せつけた。類いまれなる巧腕を武器に暴れるか。

 前回覇者の守田俊介ら地元・京滋勢の活躍が期待される。馬場、川北のドリーム組が中心も、G1ウイナー深井利寿に、前回大会は予選突破できず今回に雪辱を期す吉川喜継の意地の走りにも期待がかかる。予選組の遠征陣にも湖面巧者がズラリ。三角哲男、深川真二、重成一人、斉藤仁、中野次郎、長尾章平、西村拓也、秋元哲だ。中でも昨年12月当地G2秩父宮妃記念杯優出【4】着の深川、当地4連続優出中の中野、当地新鋭リーグを2年連続で優勝した秋元らの好走は必至か。

◇エンジン評価

 現行エンジンは昨年6月から使用されており相場はかたまりつつある。とはいえ、今回の62周年は春本番の温かさが予想される。先月の61周年で活躍したエンジンを中心に出場しそうだが、前回は雪のちらつくほどの真冬の天候だっただけに寒暖の差で相場が変動する可能性もある。

 勝率と2連対率で他を圧倒するエース13号機は誰が乗っても舟足はいい。2節前の前回大会では湯川浩司、前節のオール女子戦では坂咲友理もそうだったがパワーがありすぎるため乗りづらさがあったようだ。ペラでうまく合わせられるかがカギとなる。

 近況安定した力強さを誇るのが17号機と46号機。17号機は前回大会で岡村仁が抜群のレース足で予選2位通過。46号機は前回大会、地元の君島秀三が目標の予選突破を果たすことができた。こちらは伸び中心に仕上がる傾向。前節のオール女子では潮田浩子も伸び返していた。 昨年12月のG2秩父宮妃記念杯で優勝した松井繁が駆った12号機、前回大会で丸岡正典をして「このいいエンジンで優出できないようでは自分がイケてないということです…」と言わしめた快パワーを誇る17号機も良機の一つだ。

 前節のオール女子戦で活躍したホヤホヤのエンジンの中では地元の香川素子を今年初優勝に導いた56号機、池田紫乃を優出させた20号機に注目。20号機は凡機から一変する“びわこ名物”中間整備機の一つ。力強いターン足で難水面を飼いならせる仕様となっている。

◇びわこドリーム展望

 初日(3日)注目の12Rメーンはびわこドリーム。先月の前回大会では特徴のない舟足ながら底力を発揮して予選突破を果たした山崎がインの利を存分に生かしそうだ。その手腕に期待する。対抗は中島。昨年の賞金王決定戦でもそうだったが、2コースからの手堅い走りには定評がある。3、4番手は前回大会で優出した田中と馬場。先月走ったアドバンテージがありそう。

◇さくらドリーム展望

 2日目(4日)12Rメーンは企画レースのさくらドリーム。びわこのG1、G2戦という、いわゆる特別レースを制した面々で争われる。当競走2大会前の覇者・山口が鋭発を繰り出して先マイする。堅実なハンドルが光る赤岩が差し続くか。先月の前回大会で好足に仕上げて準優出を決めた川北と石野が連争いに絡む。昨年の賞金王池田はさすがにF2が身重になってきそう。

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