藤井正弘の血統トピック

【日本ダービー(1)】ディープ産駒、歴代2位7頭出し

[ 2012年5月22日 06:00 ]

 今年のダービーは18頭の出走枠のうち現時点で7頭までをディープインパクト産駒が占めている。優先出走権を持つワールドエース(皐月賞2着)、ディープブリランテ(同3着)、エタンダール(青葉賞2着)、スピルバーグ(プリンシパルS)に加え、京都新聞杯勝ちのトーセンホマレボシ、毎日杯勝ちのヒストリカル、オープン特別勝ち+京都新聞杯2着のベールドインパクトが賞金順で出走ラインをクリア。さらに補欠1位のマウントシャスタもディープインパクト産駒というのだから恐れ入る。

 ちなみにフルゲート18頭に固定された92年以降のダービーにおける同一種牡馬産駒の最多出走記録は、04年のサンデーサイレンス産駒の8頭。優勝はキングマンボ産駒キングカメハメハにさらわれたものの、2着ハーツクライ以下、ハイアーゲーム、キョウワスプレンダ、スズカマンボ、ダイワメジャー、ピサノクウカイと、7着までをサンデーサイレンス産駒が埋め尽くしたのは記憶に新しい。

 今回予想されるディープインパクト産駒の「7頭出し」は05年、ディープインパクト自身が圧勝したダービーのサンデーサイレンス産駒と並ぶ歴代2番目の記録となるが、この時も3着は同じサンデーサイレンス産駒のシックスセンスだった。昨年の覇者オルフェーヴルにしても他にナカヤマナイト、フェイトフルウォーを擁するステイゴールド産駒の3頭出し。数は力なりと言うべきか、特に世代限定のクラシックでは、種牡馬単位の出走頭数がそのまま質的なアドバンテージの裏打ちとなるケースが多いのである。 

 昨年は4頭出しでトーセンレーヴの9着が最高着順という屈辱を味わった種牡馬ディープインパクトだが、既にオークスでは前年の記録的大敗を帳消しにするワンツーフィニッシュを決めている。今年は最盛期のサンデーサイレンスに匹敵する血統的シェアを素直に信頼して良さそうだ。(サラブレッド血統センター)

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