藤井正弘の血統トピック

オニャンコポン 種牡馬エイシンフラッシュに“光”差した

[ 2022年1月19日 05:30 ]

 京成杯でグレード初制覇を果たしたオニャンコポンは、2010年優勝馬エイシンフラッシュの産駒。同年の日本ダービー馬でもあるこの父は、産駒デビュー6年目にして初のグレード勝ちをレース史上初(84年グレード制導入以降)の父子制覇で飾ったことになる。

 14年に供用を開始したエイシンフラッシュは、現4歳の第4世代まで毎年、100頭を超える血統登録産駒を得ていたのだが、グレードレースでは昨年の中山金杯2着のココロノトウダイが最高着順だった。交配頭数は初年度の204頭から、供用8年目の21年は42頭まで激減している。オニャンコポンの勝利は種付けシーズン開幕を前に何よりの宣材といえるだろう。

 ちなみにエイシンフラッシュの父キングズベストは、昨年12月に中日新聞杯のショウナンバルディ、ターコイズSのミスニューヨークと2週連続でグレード勝ち馬を出し、その後継種牡馬であるエイシンフラッシュと同世代の英ダービー馬ワークフォースもスポニチ賞ステイヤーズSのディバインフォースでグレードサイヤーの称号を得ていた。父系単位のひそかなブームは年が明けてからも継続していたというわけだ。

 エイシンフラッシュは現役時に6歳で毎日王冠を制している。これは昨年、マカヒキに破られるまでの日本ダービー馬によるグレード勝利の最高齢記録。15歳を迎えた今年、ダービー馬では1歳上のロジユニヴァースに次ぐベテランサイヤーとなった。競走馬時代同様の粘り腰を期待したい。(サラブレッド/血統センター/62/)

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