藤井正弘の血統トピック

コパノリッキー 距離問わぬ活躍、信頼◎の砂適性 ビッグアーサー 短距離特化型、先入観捨てよう

[ 2021年8月11日 05:30 ]

 【2歳新種牡馬紹介(7)】コパノリッキー 2010年生まれ 栗毛 日高産 父ゴールドアリュール、母コパノニキータ(母の父ティンバーカントリー)中央、地方33戦16勝 主な勝ち鞍はフェブラリーS2回、東京大賞典、JBCクラシック2回、帝王賞、かしわ記念3回、マイルCS南部杯2回 2歳産駒138頭。

 15年JRA賞最優秀ダートホース。史上唯一のフェブラリーS2勝馬であり、G1とG1級交流重賞の合算11勝は歴代最多となる。盛岡1600メートルと2000メートルでレコードを樹立したほか、JBCスプリントでも同タイム2着のあるオールラウンダー。7歳暮れの東京大賞典で有終の美を飾ったように高性能のキープ力も突出していた。ゴールドアリュール後継は競走能力が確実に種牡馬成績に反映されている。極めて遺伝的な信頼性の高いダート血統。

 ビッグアーサー 2011年生まれ 鹿毛 浦河産 父サクラバクシンオー、母シヤボナ(母の父キングマンボ)中央、香港で15戦8勝 主な勝ち鞍は高松宮記念 2歳産駒110頭。

 競走馬としても種牡馬としても歴史的な成功を収めた平成の快速サクラバクシンオー最後の傑作。レコード勝ちの高松宮記念など全8勝を1200メートルで挙げた純正スプリンターだった。偉大な父が母の父としてキタサンブラックを出したことが好例で、優れたスピード血統は代を経て変異するケースが多々ある。短距離特化の一芸型という先入観はリセットしておきたい。(サラブレッド血統センター)

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