藤井正弘の血統トピック

最多交配キズナ“ポスト・ディープ”お墨付き

[ 2020年9月16日 05:30 ]

 本年度の社台スタリオンステーションけい養種牡馬の種付け頭数が先週9日、発表になった。

 全31頭のけい養種牡馬(ドリームジャーニーは種付けなし)で最多となる242頭の交配数を記録したのはキズナ。先週の紫苑Sを制したマルターズディオサなど、2017年生まれ(現3歳)世代の獲得賞金順リーディングでディープインパクトに次ぐ2位という最新の産駒実績は、結果的に今シーズンの種付け頭数にも反映されていたわけだ。前年比250万円アップの600万円の種付け料で交配牝馬は78頭増。質的にも量的にも血統マーケットから“ポスト・ディープインパクト”のお墨付きが与えられたといえるだろう。キズナに小差の240頭で続いたエピファネイアは、こちらも初年度産駒から牝馬3冠を狙うデアリングタクトを出したセカンドクロップサイヤー。初供用の2016年から5年連続の200頭オーバーとなった。

 第3位の196頭は本年初供用のレイデオロ。ロードカナロア(179頭)、ドゥラメンテ(178頭)、ルーラーシップ(132頭)を抑えてキングカメハメハ後継の最多だった。最新の米年度代表馬の導入として話題となったジャイアンツコーズウェイ後継ブリックスアンドモルタルは178頭。他で注目すべきはオルフェーヴルで、ラッキーライラック、オーソリティなど多彩な産駒の活躍と種付け料引き下げの相乗効果で前年の3倍となる165頭の交配牝馬を集めている。 (サラブレッド血統センター)

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