藤井正弘の血統トピック

ディープ産駒が続々活躍中 欧州3歳牝馬戦線

[ 2020年6月17日 05:30 ]

 先週から再開されたアイルランド競馬の牝馬クラシック初戦、愛1000ギニー(13日、カラ競馬場)でアイルランド産のディープインパクト産駒ファンシーブルーが2着に健闘した。

 ファンシーブルーは2年前の英2000ギニー馬サクソンウォリアーと同じく、アイルランドに拠点を置く世界最大規模の競走馬企業体・クールモアグループのオーナーブリードによるディープインパクト産駒。日本で生まれた後に輸出されたサクソンウォリアーとは異なり、こちらは母のチェンチコヴァが自国に戻って産んだ“持ち出し馬”ということになる。

 デビュー戦、2戦目のリステッド競走を連勝して臨んだファンシーブルーは単勝オッズ13倍の4番人気だったが、勝った2番人気のガリレオ産駒ピースフルには2馬身離されたものの、馬群の外から目を引く末脚を使い、ゴール寸前で2着に浮上した。母の全兄に英ダービー、愛ダービー、BCターフなどG16勝を挙げた2400メートル級の強豪ハイシャパラルがいる血統。レースぶりから判断しても距離延長は大歓迎だろう。

 14日の仏G1サンタラリ賞では、2歳時にG3オマール賞を勝った社台ファーム産馬サヴァランが5着に入り、ディアヌ賞(仏オークス)に向けて始動した。ディープインパクト第10世代の牝馬は海外組の当たり年。仏1000ギニーのビューティパーラー、前記サクソンウォリアー、仏ダービーのスタディオブマンに続く欧州クラシック制覇も期待できそうだ。(サラブレッド血統センター)

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