藤井正弘の血統トピック

【NHKマイルC】母の父が穴呼ぶ!?ストーンリッジに警戒

[ 2020年5月6日 05:30 ]

 春の天皇賞ほどではないにせよ、NHKマイルCも父馬単位の選択肢が少ないG1で、過去8年でダイワメジャー3勝、ディープインパクトとクロフネが各2勝、スズカフェニックスが1勝となっている。最多勝サイヤーのステイゴールド産駒スティッフェリオが波乱を演出した先週の教訓を踏まえれば、今週も父馬の実績には逆らうべからずということになるだろう。

 NHKマイルCはサンデーサイレンス産駒が現役で稼働中に勝てなかった国内唯一の芝G1でもある。ダイワメジャーもディープインパクトも偉大な父の悔恨に種牡馬として決着をつけたわけだ。一方、2頭の勝ち馬を出したクロフネは自身が01年の優勝馬であるばかりでなく、その父フレンチデピュティもクロフネの他に07年の覇者ピンクカメオを出している。父子2代の2勝サイヤーという“血中濃度”には一目置く必要がある。

 きさらぎ賞2着のストーンリッジは母の父フレンチデピュティのディープインパクト産駒。新旧の「2勝サイヤー」が手を組んだ配合となる。ちなみに前出スズカフェニックス産駒で単勝10番人気だった13年の優勝馬マイネルホウオウも母の父フレンチデピュティ。16年に12番人気で小差3着に入ったレインボーラインもしかりで、この母の父はNHKマイルCにおける最強の穴血統といえる。大駆けを警戒したい。(サラブレッド血統センター)

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