藤井正弘の血統トピック

【天皇賞・秋】カナロア産駒2頭 父の“指定席”守れるか

[ 2019年10月24日 05:30 ]

 今回の天皇賞で恐らく人気を二分することになるアーモンドアイとサートゥルナーリアは同じロードカナロア産駒。ロードカナロアは21日現在、中央・地方総合のサイヤーランキングでディープインパクト、ハーツクライに続く第3位で、5歳上の世代がいないというハンデを考慮すれば立派なものと言えるのだが、近未来のスーパーサイヤーという観点からは少々物足りなさがある。

 ロードカナロアの父キングカメハメハは、同じように産駒デビュー3年目だった10年にチャンピオンサイヤーとなり、翌年もその地位を防衛した。そして12年にキングカメハメハから王座を奪ったのが、これも稼働3世代のディープインパクトだった。3年目のリーディング奪取が物理的に不可能となった現状は、もちろん種牡馬ディープインパクトの突出度が、没後5年にわたってリーディングに君臨したサンデーサイレンス級ということもあるのだが、リーディング11位と低迷している現2歳世代を含め、一時的な停滞期に入ったという見方もできるだろう。

 現在リーディング2位のハーツクライとの差は約2億7000万円。父キングカメハメハが前記12年から7年守った“指定席”をリレーするには、取りあえず1着賞金1億5000万円、2着賞金6000万円を独占することが絶対条件になるのだが、果たして…。
(サラブレッド/血統センター/62/)

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