藤井正弘の血統トピック

【秋華賞】5頭出しディープ産駒「5勝目」濃厚

[ 2019年10月10日 05:30 ]

 牝馬3冠最終戦の秋華賞には桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユーの出走がない。すでに3冠タイトルの分散が確定しているわけだが、種牡馬単位で見れば前記2頭の父ディープインパクトが5頭出し。驚きの市場占有率である。ディープインパクトは過去8世代で4勝2着3回という圧倒的な実績を残す最強の秋華賞サイヤー。普通に考えれば「5勝目」が濃厚だろう。ちなみに同一世代から3歳牝馬G1勝ち馬を3頭出した種牡馬は過去に例がない。カレンブーケドール、コントラチェック、サトノダムゼル、シェーングランツ、ダノンファンタジーのいずれかが勝てば、自身の没年に、またしても新たな記録を打ち立てることになる。

 ディープインパクト産駒の牝馬3冠持ち回りを阻止するとすればハーツクライ産駒。現役時のディープインパクトに国内で唯一の黒星をつけたハーツクライは、種牡馬としてもしばしば天敵ぶりを発揮してきた。秋華賞は過去8世代で11年キョウワジャンヌ、14年ヌーヴォレコルト、17年リスグラシューと3頭の2着馬を出したレース。古馬戦線が本領のハーツクライ産駒だが、牝馬の場合は3歳秋から前倒しで本格化をたどるということなのだろう。今年はシャドウディーヴァとローズテソーロがエントリー。この父の“2着力”侮るべからずだ。

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